熊本地震 車中泊の理由「余震が続き怖い」が最多
k10010502481_201604281751_201604281755.mp4
熊本地震から28日で2週間になるのを前に、NHKは今週、車での避難生活「車中泊」をしている人、100人にアンケート形式で取材しました。車中泊の理由について「余震が続き怖い」という回答が最も多かったほか、70人が「ほかの場所に避難するめどが立っていない」と答え、エコノミークラス症候群などが懸念されるなか「車中泊」の長期化が課題になっています。
NHKは26日から28日にかけて、熊本市や益城町で「車中泊」をしている人にアンケート形式で取材を行い、100人から回答を得ました。
この中で、車中泊の理由について8つの選択肢を示して複数回答で尋ねたところ、「余震が続き自宅に戻るのが怖い」と答えた人が69人、「被害を受けて自宅に戻れない」が67人と、この2つの回答が特に多くなりました。
このほか、「避難所にはプライバシーがない」が23人、「ほかに行く場所がない」が18人、「子どもと一緒なので周囲に迷惑がかかる」が13人などでした。
次に「車中泊で体調に変化はあったか」尋ねたところ、54人が「あった」と答え、「腰痛」や「肩こり」、それに「眠れない」などの症状を訴える声が複数ありました。
また「車中泊で困っていること」を聞いたところ、「トイレが遠くて不便」といった声が多くあったほか、「車が狭くて足を伸ばせない」「姿勢が窮屈」「エンジンをかけっぱなしでガソリン代がかかる」といった声もありました。
車中泊で懸念されるエコノミークラス症候群については、「よく知っている」が47人、「多少知っている」が51人と、ほとんどの人が認識していて、多くの人がマッサージや体操、それに水分補給など、何らかの対策を取っていると回答しました。
今後の見通しについて「車中泊がどの程度続きそうか」聞いたところ、「見通しが立たない」が65人と最も多かったほか、「1か月程度」が5人、「1週間程度」が16人、「まもなくやめる」が13人でした。
そして「ほかの場所に避難するめどが立っているか」という問いに対しては、27人が「立っている」と答えた一方、70人が「立っていない」と答え、「自宅が安全かどうか早く確認してほしい」「仮設住宅などの住む場所を確保してほしい」といった要望が多く寄せられました。
この中で、車中泊の理由について8つの選択肢を示して複数回答で尋ねたところ、「余震が続き自宅に戻るのが怖い」と答えた人が69人、「被害を受けて自宅に戻れない」が67人と、この2つの回答が特に多くなりました。
このほか、「避難所にはプライバシーがない」が23人、「ほかに行く場所がない」が18人、「子どもと一緒なので周囲に迷惑がかかる」が13人などでした。
次に「車中泊で体調に変化はあったか」尋ねたところ、54人が「あった」と答え、「腰痛」や「肩こり」、それに「眠れない」などの症状を訴える声が複数ありました。
また「車中泊で困っていること」を聞いたところ、「トイレが遠くて不便」といった声が多くあったほか、「車が狭くて足を伸ばせない」「姿勢が窮屈」「エンジンをかけっぱなしでガソリン代がかかる」といった声もありました。
車中泊で懸念されるエコノミークラス症候群については、「よく知っている」が47人、「多少知っている」が51人と、ほとんどの人が認識していて、多くの人がマッサージや体操、それに水分補給など、何らかの対策を取っていると回答しました。
今後の見通しについて「車中泊がどの程度続きそうか」聞いたところ、「見通しが立たない」が65人と最も多かったほか、「1か月程度」が5人、「1週間程度」が16人、「まもなくやめる」が13人でした。
そして「ほかの場所に避難するめどが立っているか」という問いに対しては、27人が「立っている」と答えた一方、70人が「立っていない」と答え、「自宅が安全かどうか早く確認してほしい」「仮設住宅などの住む場所を確保してほしい」といった要望が多く寄せられました。
震度7の揺れを2回観測し、多くの建物が被害を受けた熊本県益城町では、2週間たった28日も多くの人が車の中など屋外での避難生活を余儀なくされています。
益城町にある展示施設「グランメッセ熊本」の駐車場では当初、およそ2000台が車中泊をしていて、2週間がたって台数は減ったものの、27日夜から28日朝にかけても300台余りの車の人が、車中や駐車場に張ったテントで過ごしていました。
アンケートに答えた益城町の66歳の男性は「自宅も住めない状態で、余震も怖いため、車の中での生活を続けています。建物の中にいるよりは車の中のほうが安心できますが、2時間おきに目が覚めるなど体は厳しい状況で、そろそろ限界かなとも感じています。早くアパートを見つけたいです」と話していました。また、益城町の56歳の男性は「余震は落ちついてきましたが怖さはあります。いつになったら仮設住宅などに入れるのか分からず、この先の見通しは立っていません」と話していました。
益城町にある展示施設「グランメッセ熊本」の駐車場では当初、およそ2000台が車中泊をしていて、2週間がたって台数は減ったものの、27日夜から28日朝にかけても300台余りの車の人が、車中や駐車場に張ったテントで過ごしていました。
アンケートに答えた益城町の66歳の男性は「自宅も住めない状態で、余震も怖いため、車の中での生活を続けています。建物の中にいるよりは車の中のほうが安心できますが、2時間おきに目が覚めるなど体は厳しい状況で、そろそろ限界かなとも感じています。早くアパートを見つけたいです」と話していました。また、益城町の56歳の男性は「余震は落ちついてきましたが怖さはあります。いつになったら仮設住宅などに入れるのか分からず、この先の見通しは立っていません」と話していました。
「車中泊 続ければ続けるほど健康被害増える」
12年前の新潟県中越地震でも避難した人たちの診察に当たり、「車中泊」の危険性に警鐘を鳴らしてきた新潟大学医歯学総合病院の榛沢和彦医師は、「私が調査した範囲では、新潟県中越地震の時の車中泊の期間は7日間が平均だった。2週間になっても続いている今回はそれよりも長くなっていて、車中泊をこのまま続ければ続けるほど健康被害は増えていくと思う」と指摘しています。
エコノミークラス症候群などの健康被害を防ぐ対策については「よりこまめに水分をとり、運動をしたりするほか、血液の流れをよくする弾性ストッキングを履くなど対策を続ける必要がある。また、僅かなことでも体調に変化があれば、早めに病院や保健師さんなどに相談することも重要だ」と話しています。
榛沢医師は「被災者の方ができることは限られていると思うので、避難先となるテントなり旅館なりを用意するなど、行政の支援が必要だ」と指摘しています。
エコノミークラス症候群などの健康被害を防ぐ対策については「よりこまめに水分をとり、運動をしたりするほか、血液の流れをよくする弾性ストッキングを履くなど対策を続ける必要がある。また、僅かなことでも体調に変化があれば、早めに病院や保健師さんなどに相談することも重要だ」と話しています。
榛沢医師は「被災者の方ができることは限られていると思うので、避難先となるテントなり旅館なりを用意するなど、行政の支援が必要だ」と指摘しています。