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【プロ野球】

3年目の巨人・田口、プロ初完投で今季初白星

2016年4月28日 紙面から

阪神−巨人 先発し力投する巨人・田口=甲子園球場で(佐伯友章撮影)

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◇巨人11−1阪神

 巨人が今季最多の11得点で3連勝。1回にギャレットの2ランで先制すると、坂本の2本塁打などで着実に加点した。田口がテンポ良く1失点でプロ初完投、今季初勝利。阪神は3失策などで自滅し、2連敗で貯金がなくなった。

     ◇

 雨にも負けず。ぬかるむマウンドにも負けず。31人目の打者を一ゴロに打ち取った巨人・田口の表情が緩む。甲子園9年ぶりとなる2ケタ得点の大量援護にも助けられ、20歳の左腕がスイスイと99球で9イニングを投げきった。今季初白星となるプロ初完投勝利を「憧れ」の甲子園で飾った。

 「ホッとしました」。今季5度目の先発でようやく1勝を手にした。9回も先頭打者を出しながら、この日5つめの併殺で切り抜け、「野手の方にも助けられました」と安堵(あんど)の息を吐いた。

 昼すぎに本降りとなった雨の影響で試合開始は30分遅れた。しかし、昨年4月18日以来となる甲子園のマウンドに、「(阪神戦は)プロでも注目される戦い。学生時代とは違うけど、あこがれていた場所」と気持ちは前だけを向いていた。

 チーム全体を思いやる気持ちもある。広島新庄高3年で招集された18歳以下の日本代表。注目は安楽や松井裕(いずれも楽天)、山岡(現東京ガス)に集まり、田口は日陰の存在だった。それでも、荷物運びなどの裏方の仕事を率先して行う姿に、仲間から感謝の声は絶えなかった。

 菅野以外の投手が完投勝利を飾るのは、今季初めて。高橋監督も手放しで称賛−というわけではなかった。「9回を投げ切れたのは自信になったと思う。ただ、先頭打者がほとんど出ているのはどうかな、と思いますけど」。ともあれ、開幕ローテ5人全員に白星が付き、敵地で虎に連勝。新生巨人は順調に航路を進んでいる。 (井上学)

 

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