2016年4月28日15時03分
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は28日、通信が途絶えていたX線天文衛星「ひとみ」の復旧を断念すると発表した。衛星からの電波が確認できない状況が続き、今後も回復が見込めないと判断した。X線を観測してブラックホールなどの様子を詳しく調べる計画だったが、研究も大きく停滞することになる。
日本のX線天文衛星の失敗は、2000年に打ち上げが失敗した「アストロE」以来。05年に打ち上げられた後継機「すざく」も一部の観測機器が使えなくなるトラブルがあった。
ひとみは、2月17日に種子島宇宙センター(鹿児島県)から打ち上げられた。地上575キロの軌道を周回し、5月にも本格観測に入る予定だった。ところが、3月26日午後4時40分ごろから地上と通信ができなくなり、米国防総省の観測で衛星が分解した可能性が指摘されていた。
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