少女像移転問題「扇動いけない」
【ソウル大貫智子】ソウルの日本大使館前の慰安婦を象徴する少女像移転問題について、韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領は26日、韓国メディア各社幹部との昼食会で、昨年12月の慰安婦問題に関する日韓合意を踏まえ、「少女像撤去は合意では言及されていないが、これをもって扇動してはならない」と述べた。合意が着実に履行されるよう、理解を求めた形だ。
少女像問題について、日韓合意は「韓国政府としても適切に解決されるよう努力する」としている。明確に「撤去する」とは盛り込まれていないものの、両政府関係者は、移転に向けて韓国側が努力する合意内容と解釈している。ただ、韓国では「移転反対」の声が強いため、大統領は反対論がさらに強まらないよう、メディアに協力を求めたようだ。
朴大統領は「日本も努力している」と述べ、日本側の合意への取り組みを評価した。