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一条工務店と仮契約 [契約関係]

 結局前夜はほぼ一睡も出来なかった。

 このまま一条工務店と契約しても良いのだろうか。建売やローコストハウスメーカーにすれば、ローンの負担を軽く出来る・・・でも残りの生涯の半分を過ごす場所だから、いい加減なものにしたくはない・・・などと、考えが堂々巡りしていた。

 既に、今日の午後3時にはYさんと約束をしている。それでもやはり何十年間、何千万円にも及ぶ住宅ローンを背負うことになるという事実を思うと足元がすくむ思いがした。

 今日は、当直勤務明けで、午後1時までには勤務が終わった。そのまま大急ぎで電車に乗り、指定された住宅展示場に向かった。Yさんは数日前に別の住宅展示場に転勤していたが、その転勤先が偶然私の通勤経路上にあったため、そこで仮契約を交わすことになった。

 午後2時45分頃に住宅展示場に到着した。平日の昼下がりの住宅展示場は閑散としており、休日の賑わいが嘘のようであった。その展示場の奥のセゾンが仮契約の舞台となった。

 玄関に建つと奥からYさんが現れた。今日はお客様も少ないということで、打合せ用の部屋ではなくリビングに通された。出されたコーヒーを一啜りしたところで、本題の仮契約が始まった。まずYさんから、2冊の仮契約書「建築工事請負仮契約書」が示され、内容は同じものであって、2冊に双方が署名捺印して、各1冊ずつ保管することが説明され、1項目ずつYさんが朗読していく。

 基本的には、これらの事項は、契約書とはいえ事実上固まったものであって、大手ハウスメーカーとしては、この定型的な内容で大量の契約を迅速に処理していく。消費者側から云々言うことは余程のことがない限り時間の浪費にしかならない。内容的にも、妥当性を欠くというほどのものはなかったので、異議を唱えることなく署名・捺印を行った。

 仮契約を締結したところで、次のステップである土地探しについてYさんから説明があり、現状で考えられる幾つかの候補について、概要を示された。
 前回までにYさんに伝えていた希望する立地の青写真は、
1.電車通勤が可能な土地であって通勤時間が現状より延びないこと
2.建延100㎡程度で充分で庭は必要ではないこと
3.駐車スペースは1台分で充分であること
4.最新の津波ハザードマップや活断層の分布状況、各種ハザードマップを参考に、リスクの少ない場所であること
であった。

 それに対し、Yさんはこの日までに2つの物件を探してきた。1つは今の最寄り駅から2駅向こうで徒歩15分のところ、面積の割りにお得な価格設定であったが、20mと離れないところに電力会社の変電所があるために断念した。2つ目は、数駅離れた急行停車駅から徒歩10分の住宅街で、間口が狭く細長い土地ではあったが、それなりの価格設定で魅力的であった。ここは、実際に見に行ってみようということになった。そこに、以前から私が個人的に目をつけていた現在の最寄り駅から徒歩15分の土地も検討対象に入れて、来週の土曜日を土地見学の日とすることになった。

 今日の全ての予定が終わったところで、Yさんから、一条工務店を選んだ理由を聞かせて欲しいと言われ、これまで考えてきたことを述べた。やはり、南海・東南海地震がそう遠くない未来に発生すると言われている以上は、いつ巨大地震および群発余震に遭っても居住性に支障のない程度の堅牢性が必要であり、この点において、一条工務店の建築物には、徹底した防腐防蟻処理なども含めて経年劣化後までを見据えた一定のアドバンテージがあること。また、電力不安が今後しばらく続くことが予想されることから、太陽光発電の設置や省エネルギーな生活環境の整備は個人にも課題となっており、高気密高断熱仕様やイニシャルコストのかからない太陽光発電システムの販売に力を入れている一条工務店の建築物ならば、これらの課題が解決できそうなこと。建売住宅は一条工務店の建築物に比べ、同じ条件(建延約30坪)下では、一千万円以上は安価ではあるが、耐震等級1相当の住宅がまだ多く、巨大地震を想定した場合、強度面では不安があり、ましてやその屋根に太陽光発電を設置して、建物に負担をかけることは震災時のリスクにもつながりかねないことなどを述べた。

 全てを話し終わった後、Yさんは痛く感動され、私に握手を求めてきた。硬く握手を交わした後で、Yさんからは、一条工務店のことをそこまで買って頂いたことへの謝意と良い家づくりのため全力を尽くすことが述べられた。

 帰り際にYさんから、一条工務店の商品には、大きく分けてセゾンのタイプ(F、A)かi-cube(i-smart含む)のタイプがあるので、どちらにするかはそろそろ考えておいて欲しいとの話がある。裏にi-cubeの展示場があるので、見て帰らないかと勧められ、場内を見学した。数日前に宿泊体験棟のi-cubeを見たときにも感じたが、セゾンを見てからi-cubeを見ると、実にシンプルだと感じるが、決して安っぽくないところに一条工務店の商品へのこだわりを感じる。一瞬見劣りするかのように感じるのだが、決して劣ってはいないというのが適切な表現だろうか。セゾンの装飾性を一切省いて、性能と暮らしやすさを追求し磨き上げたような建物がi-cubeである。工法もセゾンが木造軸組なのに対し、i-cubeは2×6と全く異なるが、自社製住宅設備や収納の造りの細かさなどの一条工務店らしさはそのままである。また、外観もi-cubeは、これまでの一条工務店の商品にはなかったシンプルさで、かといって棘を感じず上品な可愛らしささえ漂わせる。

 土地選びも悩ましいが、邸宅風のセゾン系か、シンプルでスマートなi-cube系かも大いに悩ましい。当分悩みに悩むことになりそうである。
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