【巨人】長野、立岡、坂本“新枢軸”大暴れ!9年ぶり甲子園で2ケタ得点!今季最多11点で虎にドカ~ン
◆阪神1―11巨人(27日・甲子園)
巨人は、打線が今季2度目の2ケタ得点をマークし3連勝。貯金を最多の7とした。坂本が6回に3号3ラン、8回に2打席連続の4号ソロと大暴れ。4番のギャレットは初回に自身15試合ぶりとなる5号先制2ランを放ち、4回には長野、立岡が連続タイムリーを決めるなど、阪神投手陣に11安打を浴びせ11点を奪った。大量援護を受けた先発の田口は、阪神打線を7安打1点に封じ、今季初勝利をプロ初完投で飾った。
会心の勝利だ。坂本の顔に満面の笑みが広がった。雨上がりの甲子園で、10年8月26日の中日戦(東京D)以来となる2打席連続アーチ。「すごい久しぶりですね。(グラウンド状態は)思っていたよりも良かったです。『さすが阪神園芸さんやな』と思いました」。大当たりのバットに好守連発と大活躍し、試合前の雨雲はどこかに吹き飛んでいた。
まずは7点リードの6回1死一、三塁。歳内の内角直球を腰を鋭く回して捉え、3号左越え3ラン。「バットの芯で捉えた完璧な当たりでした」と自画自賛の一発に続き、8回に2打席連発の4号左越えソロを放った。1試合2発は、14年7月1日の広島戦(マツダ)以来5度目。ここ甲子園では09年以来2度目だ。4回の中犠飛で3戦連続打点とし、今季初の1試合5打点。「自分のスイングができているので継続していきたいです」と前を向いた。
下半身のコンディション不良で13日のヤクルト戦(神宮)からスタメンを外れ、代打で凡退した14日の同戦後、熊本地震が発生した。兵庫・伊丹市出身で6歳だった95年に阪神・淡路大震災を経験。この日の試合前、甲子園近くの実家で明け方に味わった恐怖を思い出した。「家族に起こされて気が付きました。家の中はグチャグチャでした」。改めて、被災地復興への思いを強くした。一日でも早くグラウンドでプレーして勇気づけようと懸命にリハビリし、2本のアーチをかけた。
3番坂本だけじゃない。1番の長野は4回1死満塁で中前適時打、6回に中越え適時三塁打。2番の立岡は1安打1四球2盗塁と持ち味を発揮した。由伸監督は今カード前、「一新」を掲げるチームの軸である坂本、長野、立岡の名前を挙げ「もっともっと期待している。今で十分だとは全然思っていない」と奮起を促した。1~3番が打線を引っ張り、07年9月19日以来の甲子園での2ケタ得点だ。
指揮官は「(坂本は)これくらいの姿は普通とは言わないけど、それくらい期待しているよ」とうなずき、「チームを引っ張るべき選手がそういう打順にいるわけだから、ずっとこういう形で引っ張っていってほしい」と3人の“新枢軸”に期待した。
今季最多11得点で3連勝を決め、貯金を最多の7とした。キャプテン坂本は「いい時も悪い時もあると思うけど、みんなでつないでやっていきたいです」と大号令。由伸ジャイアンツが甲子園で再加速した。(中村 大悟)