在来線ホーム乗り入れ不可に 4者協議
9月末めどに方針策定
2030年度に予定する北海道新幹線の札幌延伸で、JR北海道は27日、札幌駅の新幹線ホーム建設位置について検討状況を明らかにした。これまで提示していた案のうち、現在の在来線ホームに乗り入れる案について、在来線の運行に影響が大きく「現状では対応は不可能」と判断。他の案を含め、実現可能な方策を9月末をめどに探る方針を示した。
JR北がこの日、道と札幌市、建設主体の鉄道・運輸機構との4者協議で報告した。
検討されたのは、在来線の1、2番ホームを新幹線用に転用▽1番ホームの南側に0番ホームを新設し、1番ホームと併せて新幹線用とする−−の2案。札幌市がこれらを支持していたことから、外部のコンサルティング会社に依頼して優先的に検討していた。その結果、特急や普通列車などが75〜93本運行できなくなる▽新幹線用としてはホームが手狭−−などと判明したという。
これを受け、JR北や札幌市などは建設位置を再検討し、9月末をめどに結論を出すことで合意した。JR北の西野史尚副社長は協議後、「運行できなくなる在来線列車の本数が少なくなれば(これらの案も)再検討の余地はある」と話した。
JR北は今回の2案のほか、現在の札幌駅の東側や西側にホームを新設したり、地下に設置したりする案も検討している。
【野原寛史、藤渕志保】