三菱自動車の燃費試験 国も別にデータ測定へ

三菱自動車の燃費試験 国も別にデータ測定へ
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三菱自動車工業が燃費を実際よりよく見せる不正を意図的に行っていた問題を受けて、石井国土交通大臣は閣議のあとの会見で、三菱が測定し直している燃費試験に必要なデータについて、国としても別に測定を行う異例の対応を取る方針を明らかにしました。
三菱自動車は、4つの車種の軽自動車についてタイヤと路面の摩擦や風圧といった燃費に影響を与える「走行抵抗」のデータに手を加えて申請し、燃費を実際よりよく見せる不正を行っていました。
これについて石井国土交通大臣は28日、閣議のあとの会見で「国はメーカーから出されたデータを信頼して燃費や排出ガスの検査を行ってきたが、三菱はその信頼を損なった」と述べました。
問題の発覚を受けて三菱自動車は、4つの車種の「走行抵抗」のデータを測定し直して提出することにしていますが、石井大臣はそれとは別に、国としても測定を行うことを明らかにしました。これは、メーカーがみずからデータを集めることで成り立っている今の検査制度を悪用する形で不正が行われたことを重くみて、三菱側のデータを全面的に信頼するわけにはいかないと判断したもので、異例の対応となります。
国土交通省では、データの測定を含めた燃費の再試験の結果について6月中に公表することにしていて、4車種以外の車両についても今後再試験を行う方針です。