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【コラム 撃戦記】

防衛戦がマンネリに?

2016年4月28日 紙面から

 私の不安が的中してしまった。あれは本番を1週間後にした内山の公開スパーリングだった。軽い流しスパーですませるのは重々承知だったが、格下相手、しかも2ラウンドで終えたところに、なんとなく防衛戦がマンネリになっているような感じを受けた。

 かつての内山なら、軽いスパーでもジャブはしっかり打っていた。パンチも防御も基本を崩さなかった。スピードもあって華麗な連打が好調さをアピールしていたものだ。それが、今回はジャブもパンチも弧を描いていた。私はそばにいた記者に「今回の内山は変だよ。今日のスパーが本番でくせになっていなければいいが…」と言ってしまった。

 コラレスのような強打を備えた変則タイプは誤算だったろう。変則攻略には速いジャブが効果的だが、それがなかった。かつての内山ならこんな一方的な負けはしなかったと思う。具志堅用高さんが持つ日本人連続最多世界防衛記録の13をも視界にとらえていた日本が誇るスーパー王者だったが、今回は全くの別人だった。 (格闘技評論家)

 

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