蹴球探訪
奇跡の初優勝見えた レスター・岡崎が激白「試合後はいつも悔しい」(4月27日)
【格闘技】まさか内山高志が負けるとは… 2回TKO、12度目防衛ならず2016年4月28日 紙面から
◇WBA世界スーパーフェザー級戦▽27日▽東京・大田区総合体育館▽観衆3880人 ボクシングのWBAトリプル世界戦各12回戦が行われ、スーパーフェザー級スーパー王者の内山高志(36)=ワタナベ=が、同級1位で暫定王者のジェスレル・コラレス(パナマ)に2回2分59秒、TKOで敗れ、12度目の防衛に失敗した。内山は2005年7月のプロデビュー戦以来初黒星。6年3カ月以上にわたって守ってきたベルトを手放した。 ライトフライ級は田口良一(29)=ワタナベ=が11回終了TKOで勝ち、スーパーフライ級王者の河野公平(35)=ワタナベ=も3−0の判定勝ちで、ともに3度目の防衛に成功した。 2回の残り10秒を知らせる拍子木の音が響いた後。コラレスの、体ごと伸びてくるような左フックが内山をとらえた。尻もちをついた瞬間、レフェリーが試合終了を宣告。この回3度目のダウンでTKO負け。2回2分59秒。11度もの防衛を重ねたスーパーフェザー級最強王者が敗れる大番狂わせが起こった。 「逃げ切れ、というセコンドの指示が聞こえていたが、やり返したい気持ちになってしまった。完全なKO負け。実力の世界、仕方ないです」。ダメージを感じさせないきれいな顔、口調もいつも通り。あと1秒耐えれば結果は変わっていただろうが…。 立ち上がりから歯車が狂った。半身で上体をくねらせるコラレスの想像以上の変則ぶりと速さに戸惑い、ポイントを奪われた。世界戦で1回を失ったのは初。焦って2回から攻めに出る。そして、死角からカウンターの左フックを浴びた。 「見えなかった。今もどんなパンチか分からない。ダウンしても意識がはっきりしていて大丈夫だと思ったんですが、その後見えているパンチに対応できなくなった」 大物選手たちとの海外戦が浮上しては流れ、最後に若いコラレスとの国内戦で決着した。海外進出を念頭に圧倒的な内容で勝ちたいとも発言していた。1回を失っただけで強引な攻めに出たのは、そんな心理も働いていた。 今後については「終わったばかりなので…」と言葉を濁した。一方で渡辺会長は「十分にやったと思う。あとは本人次第」と、引退も覚悟している。日本人選手は王座獲得すら難しかった中量級で11度もの防衛を重ね、日本人最多連続防衛記録13の更新が注目された名ボクサーは、一転して去就が今後の焦点になる。(藤本敏和) PR情報
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