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【60秒解説】車1万台分の水素を、福島で
写真は、燃料電池自動車(FCV、Fuel Cell Vehicle)です。ガソリンではなく、水素をタンクにためています。水素を空気中の酸素と化学反応させて電気を作り、モーターを回して走ります。
次世代のエコカー
FCVは、トヨタからミライが、ホンダからはクラリティ・フューエル・セルが、一般に販売されています。開発時は1台約1億円したとも言われていますが、現在は700万円台まで価格が下がっています。走行時にCO2を出さない次世代のエコカーとして、各省庁、地方自治体で公用車として使っています。
水素はどこで補給する?
FCVは、水素ステーションで補給します。現在、76か所の水素ステーションがありますが、FCVが本格的に普及するにはまだまだ数が足りないため、2020年度に160か所、2025年度に320か所という目標を立てて整備していきます。
水素はどうやって作る?
水素は様々な方法で作ることができますが、現在は、天然ガスから製造したり、鉄などを作る際の副産物(副生水素)を活用するのが主流です。この場合、水素製造時には、CO2が排出されてしまいます。
再エネで水素を大量生産
先般、安倍総理が「福島新エネ社会構想」を打ち出しました。復興が進む福島では、風力や太陽光などの再エネの普及に熱心に取り組んでいます。この再エネで発電した電気で、水を電気分解して水素を大量に生産し、将来的なCO2フリーの「水素社会」に向けた大きな一歩を踏み出せないか、という検討を始めています。東京五輪の2020年までに、FCV 1万台分に相当する水素を生産する、という目標を掲げて、官民で取り組みます。
最終更新日:2016年4月7日