(台北 22日 中央社)馬英九総統は21日、韓国の独立運動家・金九氏の孫、金美氏とその夫で「金九財団」の理事長を務める金昊淵氏らの表敬訪問を受けた。馬総統は、蒋介石元総統はかつて上海、重慶などで韓国の独立運動に資金援助を行っており、金九氏とは親交が厚かったと指摘。息子の金信氏も10年近く駐中華民国(台湾)大使を務めるなど、台韓間の重要な架け橋だったと述べた。
馬総統は、1943年のカイロ会談で蒋氏が韓国の独立を主張したことは、双方の歴史的なつながりの深さを示していると強調。また、同財団が国立台湾大学(台北市)に援助を行うなど、台韓の若者の相互理解、交流促進に取り組んでいることに対して感謝の意を示した。
台湾が日本に謝罪と賠償を求めている慰安婦問題については、1990年代の市民団体「韓国挺身隊問題対策協議会」結成をきっかけに、同問題が重視されるようになったと指摘。先駆者の役割を演じたその精神と勇気には敬服させられると語った。
(編集:杉野浩司)