産経ニュース

【豪次期潜水艦落選】日本相手に絶望的状況から逆転のフランス「偉大な勝利だ」 極秘のステルス技術で口説き落とし

ニュース 国際

記事詳細

更新

【豪次期潜水艦落選】
日本相手に絶望的状況から逆転のフランス「偉大な勝利だ」 極秘のステルス技術で口説き落とし

 【ベルリン=宮下日出男】オーストラリアが次期潜水艦の共同開発相手にフランス政府系企業のDCNSを選定したことについて、フランスでは歓迎の声が広がっている。国内雇用の重要な柱の一つである軍需産業の振興に向けた官民一体の武器輸出攻勢が功を奏したもので、ルドリアン仏国防相は「偉大な勝利だ」と強調した。

 「フランスを信頼してくれて感謝する」。オランド仏大統領は26日、豪政府による選定結果の発表直後に声明を出し、受注決定を「歴史的」と称賛した。

 フランスは潜水艦を豪本土で建造することで現地に2900人の雇用確保を約束したが、仏側でも4千人の雇用創出につながるとされる。仏軍需産業は約17万人の雇用を抱える主要産業。約10%で高止まりする失業率の改善は仏政府にとり大きな課題で、長期の大型受注は支持率が低落中のオランド氏には朗報だ。

 仏メディアによると、豪潜水艦の受注は当初、日本相手に絶望的な状況だったが、国防省と関係企業は連携して準備を継続。豪側の首相交代が転機となり、攻勢を加速させた。3月にはルドリアン氏が豪側を訪問し、これに仏企業団体の代表団も続いた。

関連ニュース

【豪次期潜水艦落選】日本の「そうりゅう型」はなぜ軍事技術輸出の機会を逸したのか…関連記事14本で振り返る

「ニュース」のランキング