アメリカ新紙幣 図柄に初の黒人女性

アメリカ新紙幣 図柄に初の黒人女性
アメリカ政府は、2020年以降に発行する新しい20ドル紙幣の図柄に、奴隷解放運動や女性の権利擁護に力を尽くしたハリエット・タブマン氏の肖像を採用すると発表し、アメリカの紙幣に初めて黒人の女性が描かれることになりました。
これはアメリカ財務省が20日、発表したもので、新しい20ドル紙幣の表に、19世紀から20世紀の初頭にかけて奴隷解放運動や女性の権利を擁護する活動をしたハリエット・タブマン氏の肖像が描かれます。
タブマン氏は東部メリーランド州の黒人奴隷の家に生まれ、1850年代に黒人奴隷の逃亡を助ける地下活動に従事し、南北戦争が終わり奴隷制が廃止されたあとも、黒人や女性の権利の擁護に力を尽くしました。
アメリカの紙幣に女性が描かれるのは、1886年から1896年にかけて、アメリカの初代大統領ジョージ・ワシントンのマーサ夫人が描かれて以来で、黒人の女性としてはタブマン氏が初めてとなります。
ルー財務長官は「アメリカの紙幣から女性がいなくなって100年以上がたっている。もうこれ以上、不在の期間を長引かせてはいけない」とコメントしています。
新しい20ドル紙幣は2020年までに詳細なデザインが決められる予定で、財務省は、その後できるだけ早く発行を開始したいとしています。