原発事故で病院から避難中死亡 東電に賠償命じる判決
福島第一原発の事故で福島県大熊町の双葉病院から避難する最中に亡くなった2人の患者の遺族が起こした裁判で、東京地方裁判所は、東京電力に対して合わせておよそ3100万円を賠償するよう命じる判決を言い渡しました。
福島第一原発から4キロ余り離れた福島県大熊町の双葉病院では、原発事故で多くの入院患者が避難を余儀なくされ、その最中に亡くなった98歳と73歳の男性患者の遺族が、東京電力に賠償を求める裁判を起こしました。
東京電力は責任の一部を認めたうえで、「2人が死亡した原因はほかにも考えられる」などとして、賠償の額を争っていました。
27日の判決で、東京地方裁判所の中吉徹郎裁判長は「2人は地震によって病院が停電したため、低体温症に陥り、バスで避難する間に低体温症や持病などが悪化して死亡したと認められる」と指摘しました。
そのうえで東京電力に対して、2人の遺族に合わせておよそ3100万円を賠償するよう命じました。
双葉病院からの避難を巡っては、遺族が東京や福島、千葉の裁判所に訴えを起こしていて、一部は和解が成立していますが、判決が言い渡されるのは初めてです。
東京電力は責任の一部を認めたうえで、「2人が死亡した原因はほかにも考えられる」などとして、賠償の額を争っていました。
27日の判決で、東京地方裁判所の中吉徹郎裁判長は「2人は地震によって病院が停電したため、低体温症に陥り、バスで避難する間に低体温症や持病などが悪化して死亡したと認められる」と指摘しました。
そのうえで東京電力に対して、2人の遺族に合わせておよそ3100万円を賠償するよう命じました。
双葉病院からの避難を巡っては、遺族が東京や福島、千葉の裁判所に訴えを起こしていて、一部は和解が成立していますが、判決が言い渡されるのは初めてです。