レスター・シティーがスウォンジーに3対0と完勝して勝点を積み重ね、また一歩優勝に近づいた。こういう展開になってくると、トッテナムがどうこうという話ではない。勝点5差でリードしているレスター・シティーとしては、とにかく勝ち続けていきさえすれば、優勝に届くのだ（もっとも、これからは「強豪」と呼ばれるチームとの対戦が続くので、勝ち続けることはそれほど易しいことではないが）。
そして、スウォンジー戦はバーディーの出場停止という中で、マフレズ、ウジョアというアタッカーが3点を奪ってみせたのが素晴らしい。もちろん、得点者の中に岡崎慎司の名前がないのは寂しいが、岡崎がどれだけチームに貢献していたのかは、交代で退く時に受けたスタンディングオベーションが物語っている。
そして、ウェストハム戦でバーディーを退場させた、あのモス主審はスウォンジー戦のレスター・シティーの勝利を見て、誰よりもホッとしていることだろう。
それにしても、レスター・シティーがシーズンの最終盤までこれだけの好調を維持しているというのは驚異以外の何物でもない。いくら、チャンピオンズリーグやFAカップの負担がないからと言っても、選手層の厚さはビッグクラブとは比べようもないレスター・シティーが、しかも、あれほどのハードワークを毎試合繰り返しながら、最後まで好調を維持しているのだから……。
1シーズンにわたって好調を維持することが、どれだけ難しいことなのか。
たとえば、スペインでは優勝間違いなしと思われていたバルセロナが、連敗してスペインのリーグは終盤戦は大混戦になってしまっているし、相変わらず圧倒的に強かったイタリアのユベントスも、シーズン序盤は大崩れしていた。まあ、シーズンを通して憎いほど強かったのは、ドイツのバイエルン・ミュンヘンくらいのものだろう。パリ・サンジェルマンも国内リーグ（リーグアン）では独走状態だったが、こちらはライバルの自滅のような気もする。
そして、相変わらず大混戦なのが、わが日本国のJリーグである。なにしろ、シーズンを通じて好調を続けられるチームがほとんどないのだ。
昨シーズン終盤を見て、絶対の存在のように見えたサンフレッチェ広島とガンバ大阪が、なかなか不振から脱せないでいる。まあ、広島はようやく復調して白星を積み重ねているが、ACLは早くも脱落。ガンバ大阪はとにかく新装の吹田スタジアムで結果を出すことができないで苦しみ、そしてこちらもAFCチャンピオンズリーグでは早々と敗退が決まってしまった。
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