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「未来」の自転車が完成 美濃の機械部品製造

自転車を顧客に引き継ぎ笑顔を見せる高井会長(左から2人目)ら=美濃市棚洞のタカイコーポレーションで

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 美濃市棚洞の機械部品製造「タカイコーポレーション」が、新事業として開発を続けてきた自転車を完成させた。カーボン製のフレームが特徴のシティーサイクル。二十六日に同社で初荷式があり、社員総出で自転車の出荷を祝った。

 金属のねじを主に製造する同社が自転車分野に乗り出したのは、リーマン・ショックの影響で二〇〇〇年代後半に受注が落ち込んでしまったことがきっかけ。高井孝市朗会長は「会社相手ではなく、一般の顧客を相手にする新しい柱をつくろう」と自転車開発を打ち出し、以来、商品化が進められてきた。

 競技用自転車の多くにカーボンが使われていることから、高井会長は自社製品のフレームにもカーボンを使うことを提案。「未来」と「サイクル」から取った造語「ミライクル」を事業名に冠し、軽くて丈夫、しかも走りやすい自転車を目指した。

 できあがった製品は「美濃」の頭文字「M」の形をしたフレームが特徴。外部機関と連携してデザインを考案した。強度をつけるため、フレームがカーブする部分にはカーボンの層を厚くする工夫も。フレームの製作は台湾の自転車メーカーに依頼し、タカイコーポレーション社員の土本直哉さん(38)が最終的な組み立てをしている。

 社員七十人が見守った初荷式では、最初の買い手になった男性二人も出席。高井会長は「初めて一般に売れる商品が生まれた」と喜んだ。

 価格は税込み三十二万四千円。赤、青、緑色の三色で、ハンドルなどを好みの形状にオーダーすることも可能。同社で車体の見学もできる。

 (問)タカイコーポレーション=0575(33)0826

 (大野雄一郎)

 

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