慰安婦合意に「少女像」撤去の言及ない=朴大統領

【ソウル聯合ニュース】韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領は26日、旧日本軍の慰安婦問題をめぐる日本政府との合意について、「少女像(の撤去)とリンクされているなどというが、合意で言及もされなかった問題だ。扇動してはならない」と強調した。青瓦台(大統領府)で開かれたメディア各社の編集・報道局長との懇談会で述べた。

 ソウルの日本大使館前に設置されている慰安婦被害者を象徴する少女像をめぐっては、合意で「公館の安寧・威厳の維持の観点から懸念していることを認知し、韓国政府としても可能な対応方向について関連団体との協議を行うなどを通じ、適切に解決されるよう努力する」とした。合意に基づき、日本側は少女像の撤去を求めているが、韓国側は「民間で自発的に設置したため、政府があれこれ言える問題ではない」(外交部報道官)との立場を維持している。ただ、関連団体の意見を聴いていく姿勢を示している。

 朴大統領は「(少女像をめぐるこのような議論は)被害者のためにならない」として、「混乱を引き起こしてはならない」と述べた。また困難の中の合意だったことに言及し、被害者が生存しているうちに支援を行い、心の傷を癒やさなければならないと指摘。「(合意の)趣旨を尊重するよう日本も努力し、速やかにフォローアップが行わなければならない」として、被害者や関連団体と意思疎通を図りながら迅速な措置を取りたいとの姿勢を示した。その上で、「(合意の履行を)遅らせるのは良いことではない。今でもずいぶん遅れている」と強調した。

 朴大統領は3月末に米ワシントンで開催された核安全保障サミットで安倍晋三首相と会談したことを取り上げ、「安倍首相に合意の精神、趣旨に反しないよう、(慰安婦被害者支援のための)財団設立などの措置を誠実に履行していき、未来の世代にもこうしたことを教えなければならないと話した」と伝えた。

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