これまでもそうであったように、彼は仕事をこなし続けるだけだ。もしも“執拗に”[4-3-1-2]の型を望む人間がいるとしたなら、本田圭佑はその人間に対し明確な答えを示したといえるだろう。
クリスティアン・ブロッキ新監督率いるミランは25日にヴェローナと対戦し、ジェレミー・メネズのゴールで幸先良く先制点を奪取。このゴールは本田の強烈なミドルシュートから生まれたものであり、前節にトップ下として出場したケビン・ボアテングが最後までもたらすことのできなかったクオリティだ。順調にスコアを動かしたミランだったが、後半にはまったく異なるストーリーが待っていた。72分にロマニョーリのハンドによるPKから同点にされると、ロスタイムに今度は本田がハンドの判定を受けてしまい、ヴェローナの劇的なFK弾をアシストする格好に。ブロッキ政権における決してハッピーではないデビューを飾った本田だったが、英『Who Scored.com』は同選手に対し“7.7”をつけ、GKジャンルイジ・ドンナルンマ(8.8)を除くフィールドプレイヤーとしての最高点を与えている。一方で見事な逆転勝ちをもたらしたヴェローナのMFシリガルディに対して同メディアは“7.8”と評価した。
チームも敗れ、そのきっかけをもたらしてしまった本田だが、両チームを含めた全選手の中で3番目の高評価を獲得。やはりこの10番こそが、今のミランにおける最も適切なトップ下といえるかもしれない。