「命がけで甲子園に来てくれた」武白志、涙ながらに父との思い出…山本功児さん告別式

2016年4月26日12時34分  スポーツ報知
  • 遺族あいさつで涙を流しながらあいさつした長男のDeNA・山本武白志

 巨人、ロッテで活躍し、23日に亡くなった山本功児さん(享年64)の葬儀・告別式が26日午前、横浜市内の斎場で営まれ、約150人が参列した。兵庫・三田学園高時代からの友人が弔辞で「おまえのおかげで(高校3年時のセンバツで)甲子園にも出られた。ドラフトでジャイアンツに入った時も本当にうれしかった。俺たちの光、自慢でした」と述べると、場内からはすすり泣く声が漏れた。

 出棺の際には、棺(ひつぎ)に愛用の部屋着などが納められた。遺族を代表して、長男でDeNA1年目の育成選手、武白志(むさし)内野手(18)が参列者へ涙ながらにお礼のあいさつを行い、父との思い出を語った。

 ◆あいさつ全文◆

 長男の山本武白志と申します。本日はお忙しい中、父の葬儀・告別式に参列くださいまして、ありがとうございました。

 父と一緒にずっと野球をやって来て、苦しい時もうれしい時も、一緒に悔しがったり喜んだりしてきて、僕にとっては一番幸せな時でした。たくさん、厳しことを言われても、僕が試合で活躍したら満面の笑みで褒めてくれて、それが僕にとって一番うれしかったことでした。いつも控えめな父でしたが最後はみなさんに華やかにして頂いて、本当に感謝しています。

 野球を通しての一番の思い出は、高校3年の夏に父が命がけで甲子園に来てくれて。僕が一番最初にホームランを打った試合は、体が悪くてどうしても来れなくて、スタンドを見渡して、いつもいる場所にいなかったので体が悪いのかなと察したけど、テレビの前で見てくれてて良かったです。作新学院戦の時は父がスタンドにいたので、なんとしても打ってやると心に決めて試合に入って、最後、整列した時に父が笑って両手をあげて僕のほうに手を振ってくれて。その時は照れくさかったですけど、今となっては本当にありがたかったです。何かと厳しいことも言われましたが、この(遺影の)写真のような優しい笑顔で僕を見守ってくれました。本当に感謝しています。

 本日、大勢の方が父のためにお集まりくださって、改めて父の人柄が偲ばれるとともに、みなさまに感謝の気持ちでいっぱいです。今後とも父の生前同様、母と僕にご指導よろしくお願いします。最後に、父はいつも病院に行く時に「お母さんを頼んだぞ」という言葉を残して行きましたが、僕一人では面倒見切れない時もあると思うので、その時は母のことをみなさんよろしくお願いします。本日は本当にありがとうございました。

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