米2勝の敏京「金」狙う!世界ランク浮上でリオ切符獲得だ

2016年4月26日6時0分  スポーツ報知
  • 米ツアー2勝目を挙げた野村敏京(共同)

 ◆米女子プロゴルフツアー スウィンギングスカート・クラシック最終日(24日、米カリフォルニア州レークマセドGC、パー72)

 最終ラウンドが行われ、首位で出た野村敏京(はるきょう、23)=フリー=が5バーディー、6ボギーの73で回って通算9アンダーで逃げ切り、2月に続きツアー2勝目を飾った。日本勢の米ツアーでのシーズン複数回優勝は2012年の宮里藍以来、5人目。世界ランクは自己最高位の23位前後まで浮上し、日本人最上位を守る見通し。月内にも帰国して、日本選手団が着るジャケットの採寸など、リオデジャネイロ五輪出場の準備に入る予定だ。

 約10センチのウィニングパットを沈め、野村は何度も右拳を握った。「やりました。寒い中でいいプレーができた自分を誇りに思う」。12番で約20メートルのパットをねじ込み「これで優勝だな」と確信した。2位に4打差をつけ、2月のISPSハンダ女子オーストラリア・オープン以来2か月ぶりの2勝目。米女子ツアーで日本勢の1シーズン複数Vは、12年の宮里藍以来4年ぶり5人目(10例目)となった。

 コース内外で、リオ五輪出場へ着々と進んでいる。米女子ゴルフ協会によると、世界ランクは36位→23位前後に上がる見込み。日本勢最上位を守り、独走態勢に入った。日本勢3番手の大山は24日にフジサンケイレディスで優勝したが、米ツアー勝利の加算ポイントは日本ツアーの約3倍といわれる。20位台を維持すれば、残り試合数を考えると、米ツアーを転戦する野村の五輪出場権獲得は確実だ。

 一時帰国を利用して本格的な準備に入る。五輪に出場の可能性のある各競技の選手は、5月31日までに都内の国立スポーツ科学センターでメディカルチェックを受けるほか、日本選手団が着るジャケットの採寸を済ませる必要がある。野村はリオ五輪について具体的な発言を避けてきたが、関係者によると、今週の試合を欠場して日本に戻る予定。出場に必要な手続きを済ませ、ヨコハマタイヤ・クラシック(5月5日開幕、米アラバマ州)に出場する。あえて強行日程を選択するのは、五輪を視野に入れているからだろう。

 今季、米ツアーの複数回Vはリディア・コ(ニュージーランド)、張ハナ(韓国)に並んで3人目。総バーディー数は173でトップを快走している。「ツアーで2勝できたので次はメジャーで勝ちたい」。リオ五輪のコースは今大会と同様、強い風で知られる。成長著しい23歳はメジャー、そしてリオ五輪で優勝候補だ。

 ◆リオ五輪への道 男女とも世界ランクをもとに算定する7月11日付の五輪ポイント上位60人が出場権を獲得。日本は男女とも2人ずつの出場が濃厚だ。18日発表の世界ランクで女子の最上位は同36位の野村。宮里美香(38位)、大山志保(47位)と続く。

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