ジカ熱「蚊の媒介による感染には14日必要」

中南米を中心に感染が広がっているジカ熱について、フランスの研究機関が、ウイルスを媒介する蚊の1種で日本などに生息するヒトスジシマカの場合、感染者の血液を吸った後、別の人に感染させるまでには、14日かかると発表し、蚊の早期駆除によって流行を抑えることは可能だという見解を示しました。
感染症の研究で知られるフランスのパスツール研究所は25日、パリで始まったジカ熱についての国際会議に合わせて最新の研究結果を発表しました。
それによりますと、ジカ熱のウイルスを媒介する蚊の1種で、日本やヨーロッパ南部にも生息するヒトスジシマカの場合、感染者の血液を吸った後、別の人に感染させるまでには14日かかることを確認したということです。これは、ウイルスがヒトスジシマカの体内で増殖するのに時間がかかるためです。
日本やヨーロッパでは、ヒトスジシマカがジカ熱のウイルスを媒介する主な蚊になるとみられており、研究の責任者、ファユー研究員は「感染者が確認されても、さらなる感染拡大を防ぐために周辺の蚊を徹底して駆除する時間は十分にあると考えられる」と指摘しています。