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 ハンセン病患者を隔離された特別法廷で裁いてきた過ちを、「憲法の番人」である最高裁は25日、「違法」だったと謝罪しながらも、「違憲」とは認めなかった。検証を求めてきた元患者たちは「間違いを真摯(しんし)に認めてほしかった」と悔しさと怒りを訴えた。

 最高裁の報告書を受け、国立療養所菊池恵楓園(きくちけいふうえん、熊本県合志市)の入所者らが記者会見した。「全国ハンセン病療養所入所者協議会(全療協)」など3団体が「司法の責任は不問にされたに等しく、到底受け入れられるものではない」などとする声明を出した。

 1948~72年にハンセン病患者の出廷を理由に開かれた95件の特別法廷のうち、35件が菊池恵楓園と患者専用だった近くの菊池医療刑務支所で開かれ、全国でも突出して多い。