【コラム】日本人と違って韓国人に「不可逆」的なものはない

「仕方ない」と考える日本、「なんとなかる」と思う韓国
悲惨な自然災害に遭っても「平常心」保つ日本人…地変がつくり出した「現実的唯物論」
人災が多い韓国では正反対、「おまえのせいだから、なんとかしろ」
社会的な疲労は高まるが、これも「活力」の象徴では

 どんな罪なのか、誰の罪なのか明らかにする前に「罪人の首を早く打て」と注文が飛び出す。そのため、その罪が明らかにされることも少なく、改善は一層困難になる。

 韓国人の属性が最もよく表れている「なんとかしろ」という言葉は、なんだか妙な感覚を抱かせる。「助けてくれ」は急いでいる場合、どんな文化圏でも簡単に聞ける言葉だが、誰かに向かって「なんとかしろ」と叫ぶ文化圏はそう多くない。韓国で起こる災難のほとんどが「天災地変」というよりは「人災」であることが多いためか、韓国人にはこうした態度が共同体に対して無礼だと思う気持ちもない。

 ところでたいていの現象は、2次元の平面ではなく3次元の立体だ。両面性が存在している。慎重過ぎると活力に欠け、迫力があると混乱する。

 日本をよく知る人々は、日本は相変わらずすごい国だが、国家の活力(ダイナミックス)は韓国には及ばないという。日本人が自民党をあまりよく思っていないにもかかわらず自民党を圧倒的に支持するのも「集団的無気力」「集団的流れの認定」の象徴だという。逆らうことができなければ受け入れるようにだ。

 大規模な自然災害の記憶がほとんどない韓国は、人のすることは全て覆すことができると考える。ある日本人記者は、今回の韓国の総選挙の結果をめぐり「日本人が自民党体制を認めるように、韓国でも同じような結果が出るものと思っていた」と語った。韓国人は心の中で地震を起こし、「コンクリートの支持」に最初から活断層を作り出した。

 韓国人には取り返しのつかないことなどない。不可逆もあり得ない。仕方がないことも存在しない。それが横車を押して騒ぎを生み出し、時には予測できない変化をつくり出す。「現実は心の持ち方によって変わってくる」という素朴な観念論者であると同時に、「成せば成る」という朴正煕(パク・チョンヒ)精神の末裔(まつえい)なのだ。

朴垠柱(パク・ウンジュ)デジタルニュース本部副本部長
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