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オバマ米大統領が広島訪問へ 現職初 5月27日が有力
【ワシントン=加納宏幸】オバマ米大統領が5月26、27日に開かれる主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)で日本を訪問するのに合わせて、広島を訪れる見通しとなった。現職の米大統領として初めて被爆地を訪問することで、就任以来、オバマ氏が主張し、2009年のノーベル平和賞受賞の理由となった「核兵器なき世界」を訴える狙いがある。複数の関係者が明らかにした。
広島への訪問はサミット閉幕後の5月27日が有力視されている。現地に数時間程度滞在し、平和記念公園での献花や09年に世界に核軍縮を呼びかけた「プラハ演説」のような演説を行うことも検討されている。
米政府関係者によると、オバマ氏は広島訪問についてまだ最終決定をしておらず、中東、欧州の歴訪から米国に帰国する来週以降に最終判断する見通しとなっている。正式に決まれば大統領警護隊などによる先遣隊を広島にも派遣し、平和記念公園や経路の安全を調べることにしている。安倍晋三首相が同行する可能性も探っている。
オバマ氏の広島訪問をめぐっては、今月のG7外相会合に合わせて平和記念公園を訪れたケリー米国務長官がオバマ氏に訪問の重要性を伝える考えを示した。
ケリー氏の広島訪問を受け、ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストなどの米主要紙もオバマ氏の訪問を支持した。