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【首都スポ】

立大、早大から6季ぶり勝ち点 田村完封!149キロ!!

2016年4月25日 紙面から

◇東京六大学野球<第3週第2日> 立大1−0早大

立大−早大 8回裏早大2死二塁、三倉を空振り三振に仕留め、雄たけびをあげる立大の先発田村=神宮球場で(七森祐也撮影)

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 立大が1−0で早大に連勝、このカードで2013年春以来6季ぶりとなる勝ち点を挙げた。副主将の田村伊知郎投手(4年・報徳学園)が149キロもマークして、一昨年春の東大戦以来の完封勝利を飾った。スタメン出場2試合目の大東孝輔一塁手(3年・長良)が決勝ソロ。明大は10−0で慶大に快勝。リーグ戦初先発の水野匡貴投手(3年・静岡)が初完封を飾った。

 イニングを追うごとにアクションが派手になった。最後のバッターをスライダーで見逃し三振に仕留めると、立大の田村は、元中日の郭源治ばりに小躍りした。「本当にめちゃくちゃうれしい。1年春からベンチ入りしましたが、同期の選手にどんどん抜かれていく感じだった」

 ビッグプレーは9回。この試合初の長打を真鍋に打たれて無死二塁。中沢のバントは三塁寄りの小飛球。スタート良くマウンドを降りダイビングキャッチ。反転して送球し、飛び出した二塁走者も刺してダブルプレー。「上がった瞬間に体が勝手に動いていた。不思議な感覚でした」

 夏の甲子園4強右腕も大学では腰痛などで苦しんだ。副主将になってのラストイヤーも、法大2回戦で4イニング2/3を4失点スタート。「きょうダメなら、先発としてアカンぐらいの気持ちでいきました」。ときに慎重すぎるのを戒めて、もっと大胆に投げようと、帽子のつばに書いた「適当」を実践。スライダーのキレも良かったが、思い切り腕を振った直球は、今春の神宮で大学生トップクラスの149キロをマーク。春のオープン戦で出した自己最速150キロにあと1キロに迫った。

 2月に行われた全日本大学野球連盟の冬期トレーニングでは、元巨人の鹿取義隆さんから、腕を最後まで振り切るフォームを教わった。帰り際に、鹿取さんに質問をしてひらめくと、すぐに感触を確かめたくなり、ワイシャツのままキャッチボールをしてもらった。こんなところにもラストイヤーにかける思いがにじみ出ていた。

 練習への取り組み姿勢は、だれもが認める。溝口智成監督(48)は「野球の神様がほほ笑んでくれた。ほほ笑んでくれるような取り組みをしているということです。バッターでいえば大東」と投打のヒーローをほめた。勝っていた試合が降雨ノーゲーム、仕切り直しで法大に勝ち点を落とした悪い流れも断ち切った。主将の沢田、副主将の田村がともに完投で連勝。法大戦の後、「オレたちで残り全部勝っていこう」と誓った2人が結果を出した。 (小原栄二)

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 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」面がトーチュウに誕生。連日、最終面で展開中

 

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