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松本零士さん被災地応援イラスト 「九州人気質、発揮して」

 「銀河鉄道999」の作者で九州出身の漫画家、松本零士さん(78)が、熊本地震で被災した人々に向けて応援の気持ちを込めた自筆イラストを、共同通信を通じて寄せた。松本さんは「『今に、みちょれ!』という九州人気質を発揮して、前を向いて進んでほしい」とエールを送っている。

 北九州市で高校まで育った松本さんは、地震が続く熊本・大分両県にも、同級生ら友人が多くいるという。

 「絵柄を考えながら寝て、うなされた。1枚の絵が、こんなに苦しかったのは初めてですよ」

 水彩のイラストは、熊本県の山を背後に立つくまモンを「銀河鉄道999」の主人公鉄郎とメーテルが見上げ、青空には三つの白い文字が浮かぶ。「魂」の文字は犠牲者への鎮魂、「命」は今を生きる人、「力」はその人たちが創造する未来をイメージした。進まない絵筆を気持ちで支えながら、半日かけて制作した。

 漫画家は年を取るときれいな線が描きにくくなるといわれる。今も変わらず流麗な線を描く松本さんは「長い漫画家生活に耐える強い体になったのは、自然豊かな九州の土地のおかげ」。イラストには、改めて感じた故郷への感謝の思いも込めた。

 松本さんの少年期の思い出に地面が揺れた記憶はなく、熊本地震は信じ難いニュースだった。「でも台風の多い九州の人は災害に打たれ強いはずだし、助け合い精神もある。皆さんの力を信じています」

(共同)

 被災者応援イラストを手にする松本零士さん

 被災者応援イラストを手にする松本零士さん

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