■のび太だった僕が、ジャイアンになっても、結局出来杉だった話

のび太だった僕が、ジャイアンになっても、のび太を救っても、結局出木杉だった話

①のび太時代（小学1年～4年）

• いじめられた原因は病弱なので体育を見学しがちで、クラスの中心メンバーの和に入れなかった事。
• いじめ内容は後ろから蹴られたり、無視されたり、物を隠されたり。
• １番のトラウマは雨の日にいじめグループのボスにドブに蹴り落とされたこと。ドブの中でうずくまって泣いていたら、いじめグループがそのドブの上流で小便しだした事までがセット。

②ジャイアン時代（小学5年～中学1年）

• のび太からジャイアンへの転機は、ドッジボール中に投げたボールがいじめグループのボスを顔に直撃した事。
• 上記はもちろん狙ったわけじゃなかったけど、いつもいじめてくる怖いボスもボールが当たれば痛がるし、痛ければ泣くんだってのが衝撃だった。
• ターゲットは件のいじめグループのボスや、いじめグループの上位など、とりあえず目立つ相手。
• いじめ内容はとにかく人目に着く場所で傷めつけて、僕のほうが強いってのをひたすら誇示した。
• もちろん抵抗はあったけど、僕は引けばいじめられっ子に戻るっていう勝手な強迫観念から、理不尽に不意打ちや時には道具（主に縦笛）を使って傷めつけた。
• そうしてると取り巻きはできたけど、友達なんていなかった。取り巻きが増えれば増えるほど強迫観念が加速してより強さを誇示して無茶をしていった。

③ジャイアン製造時代（中学2年～3年）

• 当時は自称GTOの窪塚ポジション、実際ぱっとしない半端な不良。
• のび太を救ったって書いたけど、やった事はジャイアンの製造。
• といっても適当なのび太を取り巻きに加えて、無理やりスクールカーストを上げただけ。
• いじめなんて強要してないけど、元のび太はいじめに敏感で、いじめがあれば意欲的に加わって、いじめを加速させるのはいつも元のび太だった。
• いじめが行き過ぎそうになれば大物ぶって止めには入った。結局自分の強さを誇示するためにきれいなジャイアンぶるだけだった。
• のび太がジャイアンになったのを見て、安心感・親近感・罪悪感みたいなのがわいた。多分これが共犯意識なんだろうなと思ってた。
• やっぱり友達なんていなかった。むしろ便利に使われて、それを頼られてると勘違いして良しとしてた。

④そして出木杉に（高校生１年～現在）

• 出木杉になった転機は高校に入り、人間関係がリセットされたから。
• 取り巻きはほとんど、就職か専門学校に行ったので、高校では知り合いが皆無だった。
• 取り巻きが居なくなれば、神経質で小心者で周り自分に対する評価が気になって仕方なくて意味ない嘘や虚勢をはるただの出木杉
• そんな僕に友達ができるわけもなく、友達を作る努力もできるわけなく現在へ。
• 現在アラサー出木杉。

のび太だった人間からすればジャイアンだった僕は相当不幸になってなければ腑に落ちないだろうけど、僕は実際こんなものです。

もしもドラえもんがきたら

のび太からすればジャイアンにされた事は一生ものだけど、ジャイアンは若気の至りとか胸糞悪い言葉を便利に使って片付けるよ。

のび太だったり、ジャイアンだった僕は結局、友達も恋人も居ない出木杉だけど後悔はしてないよ。

いじめは今だけ心を潰して耐えれば通り過ぎるものじゃないよ。

のび太の僕は、ひどい目に合えば、あえてへらへら笑って強がって、親に心配かけないようにって、健気な自分に陶酔してたよ。

そんなもの何の解決にもならなかったよ。

自分にはできない理由や言い訳、人の性にするのばかり上手なのび太もいるだろうけど

何十年後かの「タイムマシーンに乗ってやり直したい過去」って今かもしれないよ。

もしもドラえもんがきて、僕がタイムマシーンに乗ることになったら、僕は迷わずあの雨の日ののび太に縦笛を握らせるよ。

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