家財などが散乱した自宅でぼうぜんとする女性=15日午後、熊本県益城町

被災地でやってはいけないことは?ボランティアの「心得」まとめ

地震の被害が広がる熊本・大分で災害ボランティアの受け入れが始まった。被災地では息の長い支援が求められており、ボランティア活動にはあわてずに、しっかりとした準備が重要だ。今後、被災地での活動に向かう際の注意事項などをまとめた。

《熊本地震で関連死も》
熊本、大分両県を中心に相次ぐ地震で、熊本県などは避難生活で健康が悪化して亡くなる震災関連死とみられるケースが10人に上ったと明らかにした。また、気象庁は最大震度を6強としていた16日のマグニチュード7.3の地震について、同県益城町と西原村で震度7を観測していたと訂正。地震による直接の死者は48人、不明は2人となった(4月21日午前11時現在)。

地震発生から1週間(4月21日)

避難者なお9万人…住宅被害は1万件に上る

熊本県災害対策本部によると、県内の避難者は650カ所で8万9513人に上る。住宅は1495棟が全壊、1377棟が半壊、2171棟が一部破損。被害未確定分を含めると住宅被害全体で9990件程度としている。(21日午後1時半現在)

平成28年熊本地震 被害の状況等〔2016年4月21日 熊本県災害対策本部(pdf)〕

ボランティア受け付け開始、当面は避難所の支援が中心

熊本県益城町の社会福祉協議会は21日、ボランティアの受け付けを始めた。余震も続いているため、荒れた家屋での作業などはせず、当面は避難所の支援が中心となる。熊本市社会福祉協議会は22日から家の片付けを手伝うボランティアを受け付ける。南阿蘇村は県民を対象に既に受け付けを始めている。

熊本地震 益城町でボランティア受け付け開始…当面は避難所の支援が中心

開設された災害ボランティアセンター。各地からさまざまな年代の人たちが集まった=4月21日午前、熊本県益城町(寺口純平撮影)

開設された災害ボランティアセンター。各地からさまざまな年代の人たちが集まった=4月21日午前、熊本県益城町(寺口純平撮影)

熊本県益城町の避難所で、救援物資を運ぶボランティア参加者=21日午後

熊本県益城町の避難所で、救援物資を運ぶボランティア参加者=21日午後

災害ボランティアの「心得」

◆情報収集はホームページで。電話やメールで問い合わせない

ボランティア募集などの情報は、被災地の市役所や役場、災害ボランティアセンターのホームページで確認を。熊本県社会福祉協議会は、安易に電話やメールで問い合わせることは控えるよう求めている。被災者からの電話がかかりにくくなる恐れがあり、メールも回答に時間や手間がかかるため。

「平成28年熊本地震」に関する災害ボランティア情報について〔熊本県社会福祉協議会〕

◆宿泊場所や食料は自分で確保し、現地に頼らない

避難所は被災者が避難する場所であって、ボランティアが宿泊する場所ではない。ボランティアは現地での食事や宿泊場所を事前に確保しておく。交通費も自己負担となるが、熊本市内の移動は市電が無料で利用できる予定。また、被災地の地理や気候を事前に調べておくことも重要。

ボランティア「心得」守って…宿確保・食料持参〔2016年4月20日 読売新聞〕

◆事前にボランティア保険に加入を

ボランティア活動への参加や活動期間は、家族等に必ず伝えること。また、万が一の事故・ケガに備えて、地元の社会福祉協議会で、ボランティア活動保険へ加入を。

「平成28年熊本地震」に関する災害ボランティア情報について〔熊本県社会福祉協議会〕

◆ボランティア活動時の服装例(屋外作業時)

作業着は暑くても、ケガ防止のため長袖・長ズボンを。被災地によって必要なものが変わるため、現地の災害ボランティアセンターで確認して準備をしよう。

東京都社会福祉協議会 災害ボランティアハンドブックより(pdf)

◆主な活動は住居の片付け・避難所の手伝い・救援物資の仕分けなど

ボランティアの主な活動は(1)被災者の住居の片付け、敷地内や住居内の汚泥の除去(2)避難所で食事の世話や救援物資の配布などの手伝い(3)救援物資の仕分け(4)災害ボランティアセンター運営の手伝いなど。詳しくは被災地の災害ボランティアセンターのホームページ等で確認を。

「平成28年熊本地震」に関する災害ボランティア情報について〔熊本県社会福祉協議会〕

◆「被災地での活動10カ条」…むやみに写真撮影はしないなど

・余震に備え、安全に十分注意する
・危険を感じる作業は安易に引き受けない
・こまめな水分補給と休息を取る
・災害ボランティアセンターが用意した名札を着用する(空き巣などに間違えられないため)
・倒壊した家屋や被災者との写真撮影は、被災者の心情を考慮して控える
・ゴミやがれきも被災者にとっては「思い出」と心得る
・水や応急セットは常に持参し、ゴミは持ち帰る
・手伝おうとする被災者には「休んで」と気配りを
・趣味や出身地の話題などで周囲と会話を。絆が生まれる
・作業はなくても怒らない。待つのもボランティア

ボランティアへ10の心得 まずは自分の衣食住確保を〔2016年4月21日 西日本新聞〕

「慌てず、息の長い支援を考えてほしい」と専門家

全国ボランティア・市民活動振興センターの高橋良太所長は「今回、ボランティアは夏ごろまでは求められるだろう」とし、「まずは日帰りできる人たちが活動し、それ以外の人たちは慌てず、息の長い支援を考えてほしい」と訴える。

熊本地震 ボランティア活動の注意点…自己完結と心情配慮が原則

ボランティア詐欺などに注意喚起も

「現場到着後は身分証明書などを提示し、活動中は用意された名札を」と社協

すでに被災地では窃盗被害が報告されており、各自治体のボランティアセンターを支援・調整する熊本県社会福祉協議会は「現場到着後は身分証明書などを提示し、活動中は用意された名札を付けてほしい」という。

熊本地震 ボランティア活動の注意点…自己完結と心情配慮が原則

さまざまな支援のカタチ

「ふるさと納税」で広がる支援、返礼品なくても2億円に迫る

熊本県を「ふるさと納税」で支援する動きが広がっている。返礼品はないが、ふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」では、21日午後8時現在で約9000件、1億9000万円以上が集まっている。今後県に直接届けられ、物資調達や復興に活用される。

ふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」

「買って支援」銀座のアンテナショップが過去最高の売り上げ

東京・銀座にある熊本県のアンテナショップ「銀座熊本館」には地震が発生して以降、買い物による支援をしようという市民が次々に訪れている。週末の16、17両日は通常の2倍近い計約6100人が来店し、売り上げは計約600万円で過去最高となった。

「買って支援」売り上げ最高…銀座熊本館が盛況〔2016年4月19日 読売新聞〕

義援金の主な受け付け先

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