渡航先に大きな経済効果をもたらす中国人旅行客は、世界中で歓迎される存在となっている。日本に多くの中国人旅行客が訪れているのは周知のとおりだが、韓国も中国人にとって人気の渡航先の1つだ。

 だが、韓国では中国人旅行客をターゲットとした「ぼったくり」などが横行しており、中国人旅行客の間で不満が高まっているようだ。中国メディアの参考消息はこのほど、韓国を訪れた中国人旅行客が路上販売の業者に「ぼったくられた」と簡易投稿サイトでつぶやいたことを紹介。中国人旅行客に対する悪質な行為は韓国を再訪するリピーター率の低下につながっていると報じた。

 記事は、韓国メディアの報道を引用し、韓国では中国人旅行客のみならず外国人旅行客をターゲットとした犯罪が増えていると紹介。特に粗悪品を高値で売りつけるケースが目立っているようで、偽物の化粧品やブランド品などを売りつけた業者が摘発されるケースも相次いでいるようだ。

 さらに、韓国を訪れた中国人旅行客のうち、再び韓国を訪れる人の割合がわずか20%しかないことを指摘。これだけリピーター率が低いのは、韓国には再訪するだけの魅力がないか、もしくは韓国で不愉快な思いをしたかのいずれかの理由によるものと思われるが、「韓国国内の悪質な商行為が中国人旅行客のリピーター率を低下させている」と論じた。

 また記事は、15年に韓国を訪れた中国人旅行客は前年比2.3%減の598万4000人となる一方、日本を訪れた中国人旅行客は過去最高の499万4000人になったと紹介。韓国を再訪する中国人旅行客の割合が低いままである一方で、日本を訪れる中国人旅行客が増加傾向にあることに対し、韓国メディアが悔しさをにじませたことを紹介した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)