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新池御書 1440-1441
「今度人間に生れて諸事を閣ひて
三宝を供養し後世菩提をたすから
んと願へども
たまたま人間に来る時は名聞名利
の風はげしく仏道修行の灯は消え
やすし、
無益の事には財宝をつくすにおし
からず、
仏法僧にすこしの供養をなすには
是をものうく思ふ事これただごと
にあらず、
地獄の使のきをふものなり寸善尺
魔と申すは是なり、
其の上此の国は謗法の土なれば守
護の善神は法味にうへて
社をすて天に上り給へば社には悪
鬼入りかはりて多くの人を導く、」
人生はあっという間だ、
昨日見た桜も、今日には散ってしまった。
花は来年も咲くとはいえ
居なくなった人間は戻ってこない。
次に人間に生まれた時には
真面目に仏道に生きようと思っていても
今、人間として生を受け
仏法に巡りあっておきながら
愚直に仏法に身を捧げる事を
面倒だと思い
名聞名利の嵐に、心の花を
散らしてしまっている。
そうして仏法が貶められているのは
ただ事ではない。
悪鬼がその身に入り
人々を導いているのである。
目覚めた民衆よ
いかなる八風の嵐にも揺るがず
これを打破するのだ。
この嵐に打ち勝ち
今生人界で最高の交響曲を
共々に高らかに奏で行こう。
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