橋桁落下事故で関係先を捜索 原因究明へ
22日、神戸市の新名神高速道路の建設現場で橋桁が落下し、作業員2人が死亡、8人が重軽傷を負った事故で、警察は、兵庫や大阪の施工業者の関係先を業務上過失致死傷の疑いで捜索しました。今後、押収した工事の関係資料を分析して事故の原因を調べるとともに、作業の手順や安全管理に問題がなかったか捜査を進めることにしています。
この事故では、神戸市の建設現場で、長さおよそ120メートル、重さおよそ1350トンの橋桁の西側の部分が橋脚からおよそ15メートル下の国道に落下して、作業員2人が死亡し、8人が重軽傷を負いました。
警察は、24日、工事を請け負った、大阪・堺市にある「横河ブリッジ大阪事業場」や、下請け業者で兵庫県尼崎市にある「汐義建設工事」、それに、現地の工事事務所などを、業務上過失致死傷の疑いで捜索しました。「汐義建設工事」では、兵庫県警の捜査員らが午前9時前から5時間余りにわたって捜索を行い、工事の関係資料を押収しました。
一方、現場では、24日も、施工業者の立ち会いの下、現場検証が行われましたが、落下した橋桁がさらに崩れるおそれがあるため、周辺から事故の状況を確認したということです。
これまでの調べで、橋桁を支えていた西側の4つのジャッキのうち、2つが崩れ落ちていたことが分かり、警察は、工事中の橋桁が何らかの理由でバランスを崩し、ジャッキごと落下したとみています。警察は、押収した資料を分析して事故の原因を調べるとともに、作業の手順や安全管理に問題がなかったか捜査を進めることにしています。
警察は、24日、工事を請け負った、大阪・堺市にある「横河ブリッジ大阪事業場」や、下請け業者で兵庫県尼崎市にある「汐義建設工事」、それに、現地の工事事務所などを、業務上過失致死傷の疑いで捜索しました。「汐義建設工事」では、兵庫県警の捜査員らが午前9時前から5時間余りにわたって捜索を行い、工事の関係資料を押収しました。
一方、現場では、24日も、施工業者の立ち会いの下、現場検証が行われましたが、落下した橋桁がさらに崩れるおそれがあるため、周辺から事故の状況を確認したということです。
これまでの調べで、橋桁を支えていた西側の4つのジャッキのうち、2つが崩れ落ちていたことが分かり、警察は、工事中の橋桁が何らかの理由でバランスを崩し、ジャッキごと落下したとみています。警察は、押収した資料を分析して事故の原因を調べるとともに、作業の手順や安全管理に問題がなかったか捜査を進めることにしています。
死亡した田中さんの両親 「なぜ事故が」
神戸市で橋桁が落下した事故で亡くなった大阪・此花区の田中幸栄さん(37)の両親が、大阪市内の自宅で取材に応じ、突然の事故で息子を失った悲しみの胸のうちを語りました。
母親の田中初見さん(59)は「あまりにも突然の事故で頭が真っ白になり、体も震えてしまい、いまだに信じられません。息子の体の上に何百トン、何千トンもの重さの橋桁が落ちてきたかと思うと、かわいそうで本当につらい」と、ことばを詰まらせながら話していました。
田中さんは妻と10歳の娘、それに2歳と10か月になる2人の息子の5人家族で、3人の子どもの成長を楽しみにしていたということです。
母親の初見さんは「息子は仕事には厳しい一方で、私たち両親や自分の子どもには優しい子でした。去年生まれたばかりの次男がもうすぐ初節句や1歳の誕生日を迎えるのを楽しみにしていたので、息子の気持ちを思うととてもつらいです」と話していました。
田中さんは中学を卒業してから、とび職としておよそ20年にわたって建設現場で働いていて、事故が起きた現場では1週間ほど前から作業に当たっていたということです。父親の栄一さん(61)は「何よりも先に安全が優先されなければならない建設現場で、なぜこのような事故が起きたのか。事故の原因や安全対策は万全だったのかはっきりさせてほしい」と、憤りを交えた強い口調で訴えていました。
母親の田中初見さん(59)は「あまりにも突然の事故で頭が真っ白になり、体も震えてしまい、いまだに信じられません。息子の体の上に何百トン、何千トンもの重さの橋桁が落ちてきたかと思うと、かわいそうで本当につらい」と、ことばを詰まらせながら話していました。
田中さんは妻と10歳の娘、それに2歳と10か月になる2人の息子の5人家族で、3人の子どもの成長を楽しみにしていたということです。
母親の初見さんは「息子は仕事には厳しい一方で、私たち両親や自分の子どもには優しい子でした。去年生まれたばかりの次男がもうすぐ初節句や1歳の誕生日を迎えるのを楽しみにしていたので、息子の気持ちを思うととてもつらいです」と話していました。
田中さんは中学を卒業してから、とび職としておよそ20年にわたって建設現場で働いていて、事故が起きた現場では1週間ほど前から作業に当たっていたということです。父親の栄一さん(61)は「何よりも先に安全が優先されなければならない建設現場で、なぜこのような事故が起きたのか。事故の原因や安全対策は万全だったのかはっきりさせてほしい」と、憤りを交えた強い口調で訴えていました。