放送内容
“金メダルに最も近い”と言われる全盲のスイマー、木村敬一選手(25)。去年の世界選手権では100メートルのバタフライ・平泳ぎで二つの金を獲得した日本パラ競泳界のエースです。木村選手の武器は強靭な肉体。コースロープにぶつかることがある視覚障害者の競泳ですが、ロープに当たっても失速するのを最小限に抑え、パワフルに泳ぎきります。
木村が視力を失ったのは2歳の時。先天性の疾患でした。水泳に出会ったのは10歳のとき。「水中という自由な解放感が気持ちよかった」と虜に。その後、特別支援学校の教師に誘われ、中学から本格的なトレーニングを開始。伝説のパラリンピアン・通算メダル数21個の河合純一さんの背中を追いかけ世界の頂点を目指してきました。
木村にとって、リオは3大会目となるパラリンピック。4年前のロンドンでは100m平泳ぎでは銀メダルを獲得したものの、金メダルはまだ取れていません。「次は金しかない」と自らを鼓舞し、ハードなトレーニングを積み重ねる木村選手。番組では、3月に自己ベスト更新をかけて出場した大会も交え、金メダルへの挑戦を追います。