SL復活の東武、30年ぶりディーゼル再来…DE10 異例のセカンドキャリア
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このDE10 1099は、1971年、愛知県の日本車輌製造で誕生し、約10年間、国鉄・福知山機関区に所属。その後、米子機関区などを経て、民営化後はJR東日本の田端運転所、宇都宮運転所の機関車として活躍した。
後半のJR東時代は、埼玉県の大宮総合車両センター(大宮工場)の入換機として約10年間稼動。当時は、場内の電車や機関車を移動させるため、双頭連結器という2種類の連結器や、キャブ上に外部スピーカーを装備。さらに車輪や煙筒などが銀色に、形式プレートが金色に塗られるなどで、異彩を放っていた。
新潟、京都、鳥取、埼玉、千葉などと活躍の場を移してきた“愛知生まれの45歳”は、2017年夏から大手民鉄で旅客用として“セカンドキャリア”に就く。1960~70年代にかけて、700両以上もつくられたDE10形のなかでも、こうした経歴は「歴代初か、きわめて珍しい」という。
蒸気機関車や貨物列車が走っていた時代がある東武の路線群。かつて存在した東武熊谷線(熊谷―妻沼、10km)という路線には、キハ2000形と呼ばれる気動車も走っていた。熊谷市は、「カメ号として親しまれ、昭和58年5月に廃止となった東武熊谷線は多くの人たちの心に記憶されています」と記し、その現役時代の動画を公開している。
“75歳”の蒸気機関車C11形207号機を後方からアシストするディーゼル機 DE10 1099。およそ60年ぶりの蒸機復活に加え、30年のときを経て“ディーゼル再来”ともいわれている。急勾配、急カーブが連続する鬼怒川線で、2つのエンジンの共演が見られるのは、試運転が始まる来年の春ごろからか。
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