首相、熊本被災地入り
「国が応援」と激励
2016/4/23 13:22
安倍晋三首相は23日午前、地震で甚大な被害を受けた熊本県の被災地を訪問した。土砂崩れが発生した同県南阿蘇村の避難所で「余震が続くから心配でしょうが、(国が)しっかり応援する」と被災者を励ました。同村で捜索活動に当たっている警察や消防、自衛隊の拠点もそれぞれ訪れ、隊員らを激励した。
首相は、自衛隊員に「二次災害に細心の注意を払いながら、任務を果たしてほしい」と強調。「避難所で不安な思いをしている人への生活支援には皆さんの力が必要だ」と呼び掛けた。自衛隊ヘリコプターで益城町などの被災状況を上空から視察した。
昼には熊本県庁で蒲島郁夫知事と会い「被災者が安心して暮らせる住まいの確保へ全力を尽くす」と表明。復旧事業への補助率を引き上げる激甚災害指定について「しっかり判断するので安心してほしい」と述べた。蒲島氏は「熊本の再生へ支援をお願いしたい」と述べ、熊本城の早期修復の必要性も訴えた。
首相は、視察結果を踏まえ、激甚災害指定を含めて被災地再建に向けた財源確保策などを決める考えだ。
一方、民進党の岡田克也代表も同県益城町の避難所を訪れ、被災者を激励した。「住むところを確保できるようにしたい」と述べた。
首相は当初、14日の地震を受け、16日の視察を計画したが、同日未明の本震発生により急きょ取りやめた。