北朝鮮外相 国連の署名式でアメリカを非難

北朝鮮外相 国連の署名式でアメリカを非難
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新たな核実験や弾道ミサイルの発射を強行する可能性も指摘されている北朝鮮のリ・スヨン外相は、国連本部で開かれた温暖化対策のパリ協定の署名式で「アメリカの軍事的脅威によって平和と安定が損なわれている」と非難し、核やミサイルの開発はアメリカに対抗するためだとする立場を示しました。
北朝鮮のリ・スヨン外相は22日、ニューヨークの国連本部で開かれた温暖化対策を巡るパリ協定の署名式に出席し、パン・ギムン(潘基文)事務総長と握手をしてことばを交わしました。
このあと行ったスピーチで、リ外相は、「朝鮮半島ではアメリカによる核戦争に向けた訓練が続き、平和と安定が損なわれるなか、環境問題に取り組むのは極めて困難だ」と述べて、米韓合同軍事演習を主導するアメリカを改めて非難するとともに、直接の言及は避けながらも、核やミサイルの開発はアメリカに対抗するためだとする立場を示しました。
その一方で、リ外相は、「われわれはそれでも温室効果ガスの削減に取り組む」と述べ、国際社会と協調していく姿勢をアピールしました。
北朝鮮は、先月、国連の安全保障理事会でこれまでになく厳しい制裁決議が採択されたあとも、新たな核実験や弾道ミサイルの発射を強行する可能性が指摘されていますが、リ外相は、「近く新たな核実験を行うのか」という記者団の問いかけには応じませんでした。