排ガス浄化機能を不適切に設定 独の自動車5社

排ガス浄化機能を不適切に設定 独の自動車5社
ドイツの運輸当局は、排ガスの浄化機能を不適切に設定していたとして、フォルクスワーゲンやダイムラーなど5つの自動車メーカーがおよそ63万台のディーゼル車をリコールすることを明らかにし、ドイツの自動車業界に新たな波紋が広がっています。
ドイツのドブリント運輸相は22日にベルリンで会見し、フォルクスワーゲンがディーゼル車に不正なソフトウエアを搭載していた問題を受けて、国内外の自動車メーカーのディーゼル車を対象に緊急に行った検査の結果を発表しました。
それによりますと、ドイツ国内のメーカーで、フォルクスワーゲンをはじめ、ポルシェ、アウディ、ダイムラー、オペルの5つの会社のディーゼル車の一部で排ガスの浄化機能が低下する不適切な設定が見つかったということです。
排ガスの浄化機能は、気温が下がってエンジンが損傷するおそれがある場合などは、機能を低下させてもよいことになっていますが、これらの車両では、エンジンなどへの危険がないのに機能を低下させた疑いがあるということです。
ドブリント運輸相は、リコールの対象になる車両はヨーロッパ域内で合わせておよそ63万台に上るとしています。
各メーカーは、今回の行為は不正にはあたらないと主張していますが、地元の環境団体などは厳しく非難していて、ドイツの自動車業界に新たな波紋が広がっています。