ガラス割れ塀倒れる 眉山で小規模な崩落 [長崎県]

山頂付近が崩れて一部の岩肌があらわになった眉山=16日午後0時半ごろ、島原市
山頂付近が崩れて一部の岩肌があらわになった眉山=16日午後0時半ごろ、島原市
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 ■震 度
 
 長崎地方気象台によると、未明の地震では2000年以降最大震度となった2005年、福岡沖地震時の壱岐市と同じ震度5強を南島原市で観測した。諫早市、島原市、雲仙市でも震度5弱を観測するなど、県内の広い範囲で強く揺れた。

 県内では16日夜~17日朝、多い所で1時間に50~60ミリの非常に激しい雨が予想されている。強い揺れで地盤が緩んでいる南島原市では、雨による土砂災害の危険性が高まっており、大雨警報、注意報の基準を通常の8割に引き下げた。

 ■被 害

 強い揺れの影響で、島原市の眉山山頂付近では小規模な崩落が発生し山肌があらわになった。管理する林野庁長崎森林管理署は、崩れたのはごく少量で、ふもとの住宅街には影響はないとみている。雨で崩れることはあるが地震による崩壊は珍しいという。

 南島原市南有馬町では、隣り合う民家の間にあった高さ約1・3メートルのブロック塀が約20メートルにわたり倒れ、砕けた。佐世保市にある小学校の校舎の床がひび割れたり、長崎市籠町にあるビルの壁の一部が崩落したりする被害もあった。

 諫早市東小路町の市民センターではガラス9枚が割れ、破片が飛び散った。同センター内の中央公民館の鶴田敦夫館長(59)は後片付けに追われ「利用者がいる昼間ではなくてよかった」と胸をなで下ろした。

 ■支 援

 熊本県内で野外演習をしていた陸上自衛隊相浦駐屯地(佐世保市)の西部方面普通科連隊(約450人)は、17日に駐屯地に戻る予定を変更。16日正午すぎ、人命救助の機器などを積んだトラックと合流し阿蘇地区の支援に当たった。海上自衛隊佐世保地方総監部(同市)は、大村市の大村航空基地から海上哨戒ヘリ3機を派遣。阿蘇方面の被災地へ、飲料水と毛布などの救援物資の移送を始めた。

 被災地では断水の影響で水不足が深刻化しており、この日は平戸市から給水車が被災地へ向かい、18日には壱岐市からも1台が出発する。

=2016/04/17付 西日本新聞朝刊=

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