「盛り土」の場所で建物被害が拡大か
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今回の一連の地震で、震度7や6強の揺れを観測した熊本県益城町や熊本市では、揺れの大きさに加えて、谷を埋めたり土砂を盛ったりして造成した「盛り土」と呼ばれる場所で地盤が大きく崩れ、建物の被害の拡大につながったとみられることが専門家の調査で分かりました。
地盤災害が専門で、京都大学防災研究所の釜井俊孝教授は、21日から22日にかけて、今回の一連の地震で地盤の構造が建物の被害にどう影響したか、現地で調査を行いました。
このうち、震度7を2度観測した益城町で、多くの住宅が倒壊した川岸に広がる住宅地を調べたところ、激しい揺れによって地盤ごと崩れていたことが確認されました。
釜井教授によりますと、地盤が崩れていたのは川沿いの比較的軟らかい地盤や、土を盛って造成する盛り土が行われたとみられる場所に集中していて、このうち、盛り土が行われた場所は、激しい揺れによって大きく動き、住宅が土台ごとずれ動いたり、流れ出した土砂で住宅が押しつぶされたりして、建物の大きな被害につながっていました。今回の調査で、地盤の大きな変動が確認された範囲は、川沿いの600メートル以上に及んでいました。
また、熊本市内でも川を埋めたり川の両岸に土砂を盛り土したりして造成された住宅地で地盤の変動が見られ、建物の柱が曲がったり、住宅を支える斜面の壁が崩れたりするなど、周辺と比べて大きな被害が出ていることが確認されました。
釜井教授は「地盤がずれ動いた地域では、今後の雨や強い揺れによって被害が拡大しないか監視する必要がある。首都圏などほかの都市にも、こうした盛り土の住宅地は数多く存在し、一見、普通の斜面や道路に見えてもこうしたリスクが隠れていることがあるため、行政が積極的に情報を公開していくことが必要だ」と指摘しています。
このうち、震度7を2度観測した益城町で、多くの住宅が倒壊した川岸に広がる住宅地を調べたところ、激しい揺れによって地盤ごと崩れていたことが確認されました。
釜井教授によりますと、地盤が崩れていたのは川沿いの比較的軟らかい地盤や、土を盛って造成する盛り土が行われたとみられる場所に集中していて、このうち、盛り土が行われた場所は、激しい揺れによって大きく動き、住宅が土台ごとずれ動いたり、流れ出した土砂で住宅が押しつぶされたりして、建物の大きな被害につながっていました。今回の調査で、地盤の大きな変動が確認された範囲は、川沿いの600メートル以上に及んでいました。
また、熊本市内でも川を埋めたり川の両岸に土砂を盛り土したりして造成された住宅地で地盤の変動が見られ、建物の柱が曲がったり、住宅を支える斜面の壁が崩れたりするなど、周辺と比べて大きな被害が出ていることが確認されました。
釜井教授は「地盤がずれ動いた地域では、今後の雨や強い揺れによって被害が拡大しないか監視する必要がある。首都圏などほかの都市にも、こうした盛り土の住宅地は数多く存在し、一見、普通の斜面や道路に見えてもこうしたリスクが隠れていることがあるため、行政が積極的に情報を公開していくことが必要だ」と指摘しています。