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【ゴルフ】

熊本三人娘・桃子、りつ子、優希「V争いを」 きょうからフジサンケイレディス

2016年4月22日 紙面から

震災についてそれぞれの思いを話した熊本県出身の(左から)上田桃子、一ノ瀬優希、笠りつ子=川奈ホテルGCで(武藤健一撮影)

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 22日からの3日間、静岡県伊東市・川奈ホテルGC富士C(6367ヤード・パー72)で、国内女子プロゴルフツアー、フジサンケイレディス(賞金総額8000万円、優勝1440万円)が開催される。

 熊本地震のため前週大会が中止となり、2週ぶりのツアー開催。上田桃子(29)=かんぽ生命、笠りつ子(28)=京セラ、一ノ瀬優希(27)=ミロク情報サービス=の3人の熊本県出身選手の頑張りに注目だ。

 桃子、りつ子、優希。“熊本女子”がスクラムを組んで「竜太郎、亜斗夢に続け。私たちで優勝争いを」と意気込んだ。

 「私たちがここでトーナメントに出場することをすべての人が肯定してくれるとは思わないし、批判が聞こえてくることも覚悟はしているけど、頑張ることで何かを伝えたい。(男子ツアーでこの日トップ発進した永野)竜太郎は小さなころから一緒に練習してきた仲。励みになります」とは桃子(実家は熊本市東区)。

 家族は避難所生活中だが、この日のプロアマ戦では大手ゼネコンや銀行の参加者と会話し「東日本大震災時の経験、義援金口座作りのことなど新たに貴重な情報をいただきました。これからの活動に生かしたい」。

 今季選手会長にあたるミーティング委員長を務める一ノ瀬(御船町が実家)は「正直、自分も被災している1人だし、今はどこから手を付けていいか戸惑っている状態。選手たちの意見を聞いて、週明けの委員会でやれることをしっかり決めていきたい。チャリティーに異論を唱えてる人はいないし、みんな熊本を助けたいという気持ちは一緒です」と語る。

 熊本の家族は「車とテントで寝泊まりしています。でもぜんぜん暗いことは言いませんよ。みなさんが思ってるより熊本の人は強い。負けてないんだから」と力を込めたのは笠(菊陽町在住)。重永亜斗夢とは「よく家に遊びに来ていた」長年の付き合い。「先週から竜太郎と亜斗夢、応援してました。私も彼らのように優勝戦線で頑張れたらいいなと思うけど、まあ自分のペースで、やれることをやる。まずは今週試合ができることに感謝です」と話した。

 今週の“熊本女子”には、ひと味違う火の国魂がみなぎっている。  (月橋文美)

◆1番ティーに特設会場 チャリティーサイン会

 熊本地震被災者支援のため今大会期間中、1番ティーグラウンド脇に特設会場を設け、出場選手たちのチャリティーサイン会が行われる。このほか23日には同会場でチャリティーオークションを実施。LPGA選手会にあたるミーティング委員会は今回をテストケースに今後同様のチャリティー活動を検討している。25日に東京・中央区のLPGA事務所で同委員会が行われる予定だ。

 

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