自転車連盟、リオ五輪代表は“シロ”強調…ドーピング問題
日本自転車競技連盟(JCF)の公式サプリに世界反ドーピング機関(WADA)が指定する禁止物質が含有していた問題で、元有力選手が21日、スポーツの報知の取材に応じ、怒りの声を上げた。また、JCFと公式スポンサー契約を結ぶ健康補助食品販売会社「梅丹(めいたん)本舗」の松本喜久一社長(53)がこの日、大阪府摂津市の同社で会見。ドーピング検査でリオデジャネイロ五輪代表への影響次第では「腹の切り方を考えなければ」と悲壮な表情を見せた。
都内にあるJCFは21日、対応に追われ、連盟関係者は「国内外の大会後のドーピング検査で、強化指定選手から該当する禁止物質の陽性反応は出たことがない」とリオ五輪代表らは“シロ”であると強調した。
JCFによると、梅丹本舗の製品を提供されたのはトラック、ロード競技の選手が中心。今月11日に同社から報告を受け、全日本選手権トラック種目(16~17日、静岡)の前に強化指定を含む出場選手らに同社製品を摂取しないよう通達。代表勢でも愛用派と非愛用派がおり、選手から「まさか…」「梅からそんな物質が出るのか」と困惑の声が上がったという。
11年の契約時に日本アンチ・ドーピング機構(JADA)の審査を受けなかったことに関し、JCFは「国内に適切な検査機関がなかった。梅という昔からある自然由来の食品を加工したものなので信用していた」と釈明。「選手たちに不安を抱かせ、大変な迷惑をかけた」と陳謝し、今後は英国の検査機関による確定結果が判明次第、改めて発表する。
◆リオ五輪の自転車競技 スプリント、ケイリンなどの種目があり、屋内で行われるトラックを始め、ロードレース、マウンテンバイク、BMXなど18種目。団体のチームスプリント男女は出場枠を逃した。ロンドン五輪には日本選手は男子6人、女子3人の計9人が出場。
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