WPMを知れば、TOEICも万全!?
前回は、やみくもにTOEIC対策の勉強をするのではなく、まずは「相手(TOEICのスピード)を知る」ことを提案しました。
そこで今回は実際に、『TOEICテスト公式問題集 新形式問題対応編』の総語数とWPMを測ったので、対策していきたいと思います。
WPMとは、「1分間あたりの単語数」のことです。
100wpmは「1分間あたり100語」です。それをTOEICに当てはめると、リスニングなら「1分間あたり100語で話されている音声だな」とか、リーディングなら「1分間あたり100語で読まないとだめだな」というように、WPMは分かりやすい指標になります。
つまり、
- リスニングパートは、どれくらいの速さで読まれているのか?
- リーディングパートは、どれぐらいのスピードで読めばいいのか?
の目安がわかるのです。
WPMについて、もっと知りたい方は、前回の記事をご覧ください。
記事を3回にわけて書いています。
第1回 WPMを知る
英語の「WPM」でTOEICのリスニング・リーディングを克服する!
第2回 TOEICとWPM
(この記事)
第3回 音読・リスニング教材のWPM順まとめ
では、『TOEICテスト公式問題集 新形式問題対応編』のリスニングパートとリーディングパートの総語数とWPMを見ながら、対策していきたいと思います。
『TOEICテスト公式問題集 新形式問題対応編』の総語数とWPM
はじめにお断りしておくと、公式問題集と本番とでは、異なるところがあるかもしれません。また、酒をちびりちびりと飲みながら単語をカウントしたので間違ってるところもあるかも…。(酒がないとこんな面倒臭いことやってられないっす!!!)
ということで、リスニングパートから見ていきます^^
リスニングパート
リスニングパート(Part3&4)は、平均で176wpmでした。
つまり、Part3&4の問題文は、1分間に176語読まれます。
テスト1 176wpm
Part3 182wpm
Part4 169wpm
テスト2 平均177wpm
Part3 183wpm
Part4 171wpm
(wpmは平均値)
一般に「TOEICのリスニングパートは150wpmぐらい」と言われていますが、実際はもう少し速いようです。
先日『TOEICテスト新公式問題集<vol.6>』でWPMを測ったときも、おおよそ181wpmでしたので、本番でもこんな感じなんだろうと思います。
ネイティブが話すスピードが200wpmと言われますから、それよりは若干遅いようですね。
<リスニングのスピード対策>
さて、素人なりにリスニング対策を考えてみると、やはり170~180wpmの速さに慣れたいです。
孫子の兵法「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」からすれば、彼(TOEIC)を知ったので、今度は己(自分の教材)ですね^^
そこで、24冊のリスニング教材のWPMを測りました↓
WPM順!英語の音読・リスニングで使える教材24選【初心者~中級者】
「何か良い教材ないの?」という方は、こちらのまとめが参考になると思います。音読・リスニング教材を、「音声スピード順」にまとめています。
僕は、ガチな対策には『TOEICテスト 究極のゼミPart3&4』、普段は『英語は絶対、勉強するな!初級編』と『ボトムアップ式 映画英語のリスニング』の聞き流しをしています。
(おまけ)設問と選択肢を読む「速読力」も大切
Part3&4では、問題文と次の問題文が読まれる間、つまり、設問を読んで選択肢をマークする時間ですが、その時間を測ってみると40秒弱でした。
しかし、その40秒弱間は、まるまる選択肢を読む時間に使えるわけではなく、マークシートを塗りつぶす時間も必要です。そこで、マークシートのひとつを3秒で塗りつぶすとします。そして、設問と選択肢の語数などを計算してみると、設問と選択肢を読むスピードは、156wpm(平均)が必要だとわかりました。
読解スピードが150wpm以上というのは、かなり速いです。まず、初心者では無理です。
Part3&4はリスニングパートとはいえ、設問と選択肢を速読するリーディング力も必要だということですね。
(多くの人は設問の先読みをするでしょうし、人それぞれの解答法があると思いますが、一応目安ということで。)
リーディング
リーディングパートの制限時間は75分間です。
初心者だとPart7の時間が足りなくて、「塗り絵」になってしまうという人も多いと思います。
どれぐらいのスピードだと、最後まで読み終えることができるでしょうか?
ここでも、『TOEICテスト公式問題集 新形式問題対応編』のリーディングパートのすべて(Part5, 6, 7)の語数を測ることから始めました。
ちなみに、人名やメールアドレス、Mr.やpmなど省略語っぽいものを1語として数えています。メールのfromやtoなども数えています。
リーディングパート全体の本文、設問、選択肢の総語数は6686語(平均)でした。
テスト1 7281語
テスト2 6090語
TEST1も2も、非常に似通ったグラフになっています。TOEICはいつ受けても実力が正しく反映されるようになっているといいますから、綿密に計算されているのかもしれませんね。
さて、マークシートを塗りつぶす時間を3秒とすると、リーディングパート54問×3秒=162秒(約3分)を引くことになるので、解答時間は72分間です。
そこから計算すると、以下のようになりました。
- テスト1の読解スピード 101wpm
- テスト2の読解スピード 85wpm
だいたい100wpmというところでしょうか。
大学生は、100wpmの読解スピードがあるそうです。しかし、大学生なら最後まで読めるのかというと、それは違うかもしれません。問題と設問、選択肢をスーと流して読んで、何の迷いもなくササッと1度でマークできる大学生なら別ですが^^;
普通の人は、問題文と設問を行ったり来たりしますよね。そうすると、最低でも150wpmの読解スピードが必要かもしれません。
TOEICのリーディングセッションで、文書をすべて読んで、時間内に全問解き終えるためには、最低でも150 words/minute(1分間に150語)のスピードで読む必要があります。-『新TOEIC TEST 読解特急2 スピード強化編』
<リーディングのスピード対策>
普段から「スピードを意識した読み」が必要です。
ひとつは、リーディングパートの全てを通読するトレーニングが有効だと考えられます。
『TOEICテスト公式問題集 新形式問題対応編』を150wpmで読めるか試してみるのも良いでしょう。
- テスト1 約49分
- テスト2 約41分
上の時間が目安になります。この時間でどこまで読めるのか、測ってみるのはいかがでしょうか?
僕は、易しい洋書をたくさん読む「多読」を始めました。「多読」は速読力をつけるのに適していると言われます。
まとめ
次回は(もう更新済ですが)、『WPM順!英語の音読・リスニングで使える教材24選【初心者~中級者】』です。音読やリスニングの勉強で使える教材のWPMを測り、「音声スピード順」に並べました。
TOEIC以外の教材を使ってリスニングの勉強がしたいという人に参考になると思います。ぜひご覧になってください。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
- 作者: Educational Testing Service
- 出版社/メーカー: 国際ビジネスコミュニケーション協会
- 発売日: 2016/02/18
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