医療機関も被災 370人以上の入院患者が別の病院へ

熊本県では、相次ぐ地震で医療機関も被害を受け安全を確保できなくなったとして、少なくとも370人以上の入院患者が別の医療機関に移されていたことが分かりました。厚生労働省は「患者が安心して医療を受けられるよう支援していきたい」と話しています。
NHKは、一連の地震で大きな被害を受けた熊本県の8つの市町村にある災害拠点病院と、入院患者を受け入れる救急病院の合わせて38か所を対象に取材し、36か所から回答を得ました。
この中で、診療への影響について聞いたところ、8つの病院が建物の損壊や断水、それに地震が続く中でのさらなる被害を懸念し、少なくとも370人以上の入院患者を別の病院に移していたことが分かりました。
このうち八代市立病院は、震度7クラスの地震が発生した場合、建物が倒壊する可能性もあると、おととしの耐震診断で指摘されていたため、念のため入院患者およそ50人を市内の別の病院に移し、診療は外来に限っているということです。
厚生労働省は「患者が別の医療機関でも安心して医療を受けられるよう、支援していきたい」と話しています。