韓国最長の橋も外国技術頼み、独自技術不在で海外に従属

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 仁川大橋は主塔から延びるケーブルが橋の上板を支える斜張橋だ。そのケーブルを製造したのも新日本製鉄(現新日鉄住金)だ。ケーブルの設置はフランスのフレシネという企業が担当した。ソウル大のコ・ヒョンム教授(土木構造)は「韓国にはそうした経験を持つ企業がない。結局はいくら高くても外国企業の言い値を払うしかない」と話した。

■独自技術不在で海外に従属

 独自技術の不在は技術的な従属につながる。大型タービンや海を渡る橋などの維持、補修にも巨額の費用がかかるが、そのたびに最初に技術を提供した外国企業に依存しなければならない。例えば、ガスタービン1個には自動車1台の価格の相当する動翼(ブレード)が200-300個必要だが、その交換費用も外国企業に支払われる。韓国の発電業者が支払うガスタービンの維持費用は年間2000億ウォン(約194億円)を超える。

 ソウル大のカン・シンヒョン教授(機械工学)は「タービンの価格よりも維持費用の方がはるかにかかる。ガスタービン1台を売れば、数十年稼げるというのが先進国の企業の競争力だ」と指摘した。

チョン・チョルファン記者
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