トヨタに付きまとう「地震の呪い」

 地震はトヨタに付きまとう宿命のようだ。これまでトヨタが地震から逃れようとした先で必ず地震が発生しているからだ。まさに「地震の呪い」と言えるだろう。

 トヨタは1937年の設立以来、愛知県を中心に成長してきた。ところが、1995年に神戸で大地震が起き、約6000人が死亡。愛知で同様の地震が起きれば、会社が壊滅しかねないという恐怖に襲われた。トヨタがその後、愛知よりも地震リスクが低い場所を探した結果が宮城県と福岡県だった。

 宮城工場は2011年2月に稼働を開始した。しかし、翌月の3月11日に東日本大地震が起き、工場が損壊した。大量リコール(回収・無償修理)で危機に陥った同社が、宮城工場で再起を図ろうとする矢先だった。

 福岡工場は1990年代から生産してきたが、2005年に高級車ブランド「レクサス」専用工場が進出し、施設が大幅に拡張された。愛知本社が地震被害を受けた場合に備え、高級車の生産の相当部分を福岡工場に移す狙いがあった。しかし、熊本地震の発生で福岡工場も危険だという事実が判明した。

 福岡工場は地震発生地から北に100キロメートルほど離れており、直接被害は小さかった。しかし、熊本をはじめ、被災地に近い地域に部品工場が集中していた。結局は部品供給がストップしたため、福岡工場の操業も止まった。被害は福岡工場にとどまらず、日本国内16工場のうち15工場が少なくとも24日まで稼働を中断することになった。トヨタの各工場で使う重要部品を供給する熊本県内の部品工場が被災したためだ。

 自動車業界アナリストの中西孝樹氏は「今回の地震でトヨタでは7万2000台の生産に影響が出て、7000億ウォン(約678億円)の営業利益減少が予想される。25日以降も稼働中断が続けば、減益は1兆ウォンに達する可能性がある」と述べた。

 しかし、地震でトヨタの競争力が失われる可能性が低いとみられている。城西大の上山邦雄教授は「円高、大規模リコール、地震を全て克服して復活したように、今回の試練がトヨタを一層鍛えるとも言える」と指摘した。量的緩和、マイナス金利などの劇薬療法でも効果が上げられずにいる「アベノミクス」も今回の熊本地震で影響を受ける可能性が高まった。

崔元碩(チェ・ウォンソク)記者
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