外国人入館者数が最多33万8891人
広島市中区の原爆資料館は20日、2015年度の外国人入館者数が33万8891人(前年度比44%増)に達し、統計が残る1970年以降最多だったと発表した。総入館者数は149万5065人(同13%増)で、過去5番目に多かった。
外国人入館者は、東日本大震災後の11年度に大きく減少したが、その後は増加傾向が続く。資料館は、訪日外国人の増加や、世界最大の旅行情報サイト「トリップアドバイザー」で好評を得ていることが要因とみている。昨年夏にボーイスカウトの世界大会が山口市であり、参加した延べ約2万7000人が入館した影響もある。
また、資料館近くの国立広島原爆死没者追悼平和祈念館の総入館者数は31万3891人(同24%増)で、うち外国人数は6万6029人(同65%増)を記録し、いずれも過去最多だった。
資料館の志賀賢治館長は「あらゆる国の人に被爆の実相を伝えるのが使命であり、この傾向を維持したい」と語り、広島訪問が期待されるオバマ米大統領については「資料館を見て、人を引きつける彼の言葉でヒロシマを語ってほしい」と話した。【竹内麻子】