こんにちは。
本日のテーマは「幸せ」。
人気ブロガーヒトデさんが「失恋」の憂き目に
あったそうで、その辛い心境やそこから考えた事を
吐露しているのを読んでいて、自分もそこを
通ってきたんだよなぁ、とか考えちゃいました。
「幸せって何だ」という切なく胸を刺す
青年の主張に対して僕だったらこう答えるでしょう。
「…ぽん酢しょうゆのある家さ」
僕らの年代だったらぜったいコレ思い出すよなぁ。
ってなことで納得いただけましたでしょうか?
冗談はこの辺で、本題。
実際に僕も好きだった女の子に
「友だち未満」と言われた時には
目の前真っ暗になり、ひどい人間不信に
なりかけたもんです。ブログじゃ
おちゃらけた事を書いていたけども、
この話を笑えるようになるまで
時間はかなりかかった。
そんな時、僕はどうしたのか?
多くの本を読みまくりました。
どうせ自分で考えてみたっていい答えなんて
でてきゃしない。だったら先人に
「失恋」「恋」をどう考えたらいいかを
教わるべきだろうと思ったのです。
「恋」を手にして心が舞い上がっている時
「恋」を手放して心がどん底に落ちた時
そのどちらのケースにも効く
「苦い良薬」な本をこの記事で、紹介。
①春にして君を離れ -アガサ・クリスティ-
シャーロック・ホームズと双璧を成す
名探偵「エルキュール・ポワロ」などで有名な
アガサ・クリスティの書いた小説です。
「メアリ・ウエストマコット」という別名義で
6本の恋愛小説を発表。この小説は
そのうちの1本になります。
物語はバグダッドに嫁いだ娘が病となり
その娘を見舞いに行っていた初老の女性ジョーンが
自宅のあるロンドンに帰る道中を描いた回顧録。
長い間、愛する夫と子どもたちの理解者であり
自他共に認める良妻だった妻はその帰路で
自分の人生を振り返り、悦に浸っていました。
主人は仕事で成功を収め、子どもたちは
全員結婚をして家庭を作り、幸せに暮らしている。
夫も子どもたちも私のことを愛しており、
皆も私のことを愛してくれている。
そんな自分はなんて幸せだろう。
だけど。駅で電車を待つ際にふとそのプロセスを
考え直していくうちに、幾つかその記憶に
トゲ、あるいはノイズみたいなものが
あることに気づきます。仕事で成功を収めた夫は
それではなく他にやりたい事があるといっていた。
だけどそれを否定したからこそ、夫の現在の成功がある!
子どもたちの事を思って、幸せになるように
進学や結婚をお膳立てして、みんな幸せになっている!
自分は決して間違っていない!
だけど、たまに子どもたちが自分に向ける苦い視線は
何なのだろう?そして妻の友人が呟いたセリフ
「あの人は、自分がアップルパイが好きなら、
みんなアップルパイが好きだと思う人だ」
このセリフに妻はひどく揺らいで取り乱していきます。
そんな妻を夫は優しく「プア・リトル・ジョーン」
「可哀想なジョーン!」と慰めます。夫の慰めに
自分の選択はやはり正しかったと思い、さっきの
悩みは気の迷いだったのだと忘れます。だけども夫は
そんなジョーンを見てこう呟くのです。
「きみはひとりぼっちだ。これからもおそらく。
しかしどうか、君がそれに気づかずにすむように」
この夫は妻を愛しているのだろうか?
それとも憎んでいるのだろうか?
どちらでしょう?
②キッチン -吉本ばなな-
吉本ばななのデビュー作。内容については
ここでは触れません。ただ、「幸せ」という
ものをここまで適切に言い表した小説を僕は知りません。
「幸福とは、自分が実はひとりだということを、
なるべく感じなくていい人生だ。」
ただ、なるほどね。と思います。
③恋愛王 -鴻上尚史-
80年代に劇団「第三舞台」で
小演劇ブームを起こした立役者のひとり。
この本はある女性雑誌に連載されていた
読者の恋愛についての悩み、グチなどについて
物語のセリフを引用してお答えするコーナー
「恋愛王」の単行本です。この本をきっかけに
「僕は春にして君を離れ」も「キッチン」も読みました。
正直、コレ何度読んでもおもしろい本で、
この人の人間の観察力っていうか
洞察力はすげぇなぁと感心。
今日のブログはなにがいいたいかって言うと
「辛いだろうが、元気出して下さい!!」