来年春の大卒の求人倍率 5年連続上昇

来年春の大卒の求人倍率 5年連続上昇
来年春に大学や大学院を卒業予定の学生に対する企業の求人倍率は1.74倍となり、5年連続で上昇したとする民間の調査結果がまとまりました。
この調査は、情報サービス大手の「リクルートホールディングス」が、毎年2月から3月にかけて、従業員5人以上のおよそ7000社を対象に行っていて、今回は、全体の63%に当たる4500社余りから回答がありました。
それによりますと、来年の春に大学や大学院を卒業する予定の学生に対する企業の求人倍率は1.74倍となり、前回、1年前の調査より0.01ポイントと僅かながらも上昇し、5年連続の上昇となりました。求人倍率は平成21年以降の調査で最も高い水準となります。
採用予定の人数を業種別にみますと、人手不足が深刻な「流通」が4.8%増加したのをはじめ、「建設」が2.6%、「サービス・情報」も1.3%増えています。
一方で、大企業を希望する学生が増えていることから、従業員5000人以上の企業に限ると、求人倍率は0.59倍と、1年前より0.11ポイント低下しています。
「リクルートワークス研究所」の戸田淳仁主任アナリストは「去年の採用活動では、予定の人数を確保できなかった企業もあり、全体的に採用意欲は高いが、学生には、中小企業も含めて本当に働きたい会社を探してほしい」と話しています。