一夜明け「実感が湧いてきた」 喜び語る
囲碁界で初めて全7冠制覇を達成した井山裕太本因坊(26)は一夜明けた21日、東京都千代田区の日本棋院で「メールをもらったり、祝福を受けたりし、少しずつ実感が湧いてきた」と喜びを語った。
井山本因坊は20日の第54期十段戦五番勝負(産経新聞社主催)の第4局で勝ち、十段位を奪取。すでに保持していた本因坊、棋聖、名人、王座、天元、碁聖と合わせ、全7冠独占を決めた。1976年に7大タイトル制が始まって以来初めて。師匠の石井邦生九段からは「さらに大変な道のりが待っているが頑張って」などとメールで激励されたという。
5月9日開幕の第71期本因坊決定戦七番勝負(毎日新聞社主催)以降、防衛戦が続き、さらに世界も見据える。「世界で思う存分戦ってみたい。対局中は『自分が一番』というくらい、動じない心でありたい」と抱負を述べた。【最上聡】