以前「「円満退社」とか時間の無駄」という記事を書きました。
「会社を辞める」のが面倒。
若い人の間である気がするのが「会社を辞めるのが大変だから、会社に勤めつづける」という話。
「あとちょっと待てばボーナスだから……」とか思っちゃって、そのままダラダラと若い時間を無駄にしていく人の多いことよ。
たしかにね、会社を辞めるのは大変です。ぼくも2社辞めているのでわかります。
上司に説明したり、手続きしたり、挨拶したり……考えるだけでうんざりします。面倒な思いをするくらいなら、今のままでいいかも……と思ってしまいます。
メール一本でいいんじゃね?
適当にググってみると「メールで退職相談をするのは非常識」みたいな意見がヒットします。まぁ、そういう風に考えている人は多いんでしょうね。
でも!ぼくはメール一本で退職していいと思いますよ。
少なくとも、それを止める法律はありません。
若い世代の人はメールを使った退職の意思表示を考えることもあるでしょう。法律では退職の伝え方を規定していません。したがってメールでも有効ということになります。
もっといえば「退職理由」の説明すら不要です。
野澤弁護士は、「労働者が退職するに当たり、使用者(雇用主など)に退職理由を申告する義務は労働法上まったくありません。退職理由は『一身上の都合』で十分です」と単刀直入に述べる。その上で、次のように理由を説明する。
「労働法は、使用者の方に解雇理由の記載を含む『退職証明書』を出す義務を負わせているだけです(労働基準法22条)。民法上も、期間の定めのない雇用契約では、当事者はいつでも解約の申し入れをすることができると定められており、解約理由は問われていません(民法627条1項)」
あなたに「辞めたい」と思わせている時点で、その会社の採用・マネジメント能力に課題があるんです。だから、あなたが自分のせいにすることはありません。
自分が悪いのではなく、会社が悪い。
「会社が悪い」が言い過ぎなら、「会社もあなたも悪くない」。
後腐れなく、サクッと辞めちゃえばOKです。別に誰も、あなたのことなんて気にしてませんよ。会社というのは、あなたがいなくてもちゃんと回るようにできているのです。
気軽に退職できる社会を。
これは持論ですが、もっと気軽に辞められるようになった方がいいと思うわけですよ。働きたい人はその会社で働き続ければいい。辞めたい人はさっさと辞めればいい。
強者の原理みたいな感じ聞こえますが、「労働者が自身の意思で辞めやすくなること」と、「働き続けたい人を守ること」は別の問題です。
ブラック企業問題においては「やめたくても、退職を拒否される」という状況も蔓延っています。その意味でも、「会社を気軽に辞められるようにする」という方向からの問題解決も、文化・ルールとして整備していくべきだと思うんですよねぇ。
会社を辞めさせてもらえません。
私は営業職です。退職の意思を伝えたら、「お前を信じて発注したんだから、在庫をどうするんだ?」「辞める権利を主張するなら、仕事の義務を果たせ」と言われています。
これまでも、「営業に残業はない」といわれ、ほぼ毎日、朝8時から午前0時頃まで仕事に追われています。なのに、入社して3年。残業代は一度ももらっていません。
こんなの、メール一本送って、ブッチしてやめりゃいいんですよ。んで、残業代を請求。なんで働きつづけるのか、ちょっと理解できません。早く行動しないとうつ病になってしまいます。
「社員に無理を強いると、すぐに逃げられてしまう」という文化くらいがちょうどいいんですよ、いまの時代は。まったくもって酷い話だ。
転職サービスがもっと進化すればいい。
会社を辞められないのは、「次の仕事が見つかっていない」のも理由のひとつなんでしょう。転職サービスが進化して「次の仕事も保証する」ようになっていくと、だいぶ話が変わりそうなのですが……。
うちのサイトのパートナー「ウズキャリ」は、その点いいかもしれません。
こちらは既卒・フリーターに特化した転職サイトで、「3年以内に会社を辞めた若者」とかがスムーズに転職できるよう、無料でサポートしてくれます。早期に辞める若者をターゲットにする採用ビジネスが、ひとつの「市場」になっているわけですな。
あとは情報を登録しておくと、自分に合ったスカウトが届く「Switch.」とかもいい仕組みですね。転職活動するのも大変なので、こういう「スカウト系」が増えてくると、だいぶ生きやすくなりそう。
プログラミング勉強するといいよ。
「手に職」を身につけることも、手っ取り早い選択肢です。
おすすめはうちのパートナー企業の「TECH::CAMP」で、一ヶ月間でプログラミングを学ぶことができちゃいます。
がっつり学習すればエンジニアとして就職できるレベルにまで到達できるので、何か自分で作ってみたいものがある方などはぜひ。ぼくもbotを作れるようになりたいので、
プログラミングができる人材は今の時代「引く手数多」でして、なんせうちも採用したいレベルです。
在職中にプログラミングの勉強をして、技術者やベンチャー企業経営者とつながっておけば、サクッと会社を辞めることができるようになるはず。
関連記事:逆説の仕事論。
他にもこんな記事を書いてます。3,000〜5,000字程度のコラムです。